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シュート数は15-4と圧倒もスコアは1-2…佐々木監督「韓国に運があって日本に運がなかった」

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[7.27 東アジア杯 日本女子1-2韓国女子 蚕室]

 中2日の韓国に対し、日本は中1日での試合。それでも最後まで走りきったのは日本であり、プレーの質でも日本が上回った。シュート数では15-4と圧倒した。

 けれども軍配が上がったのは2分の1の確率でシュートを決めた韓国だった。後半、大儀見優季(チェルシー)のゴールで1点差まで詰め寄った後、MF安藤梢(フランクフルト)のシュートがポストに当たるという不運もあったが、無得点に終わった第2戦の北朝鮮戦を含めてチャンスに決め切れないという問題は、どこから発生しているのか。

 佐々木則夫監督は「点に関しては、今日は韓国に運があって、我々に運がなかった」と言いながら、「課題は誰が出ても遜色のないようなプレーの質。それと内面的なプレッシャーを撥ねのけてプレーすること。ただし、プレッシャーに関しては監督が取り除いてやらないといけないのに、出来なかった」と悔いた。「最近はギャグも全然効かないから」という自虐的ギャグがむなしく響いた。
 
 とはいえ、すべてが悪かったわけではなく、手応えもある。「6割は狙い通り皆、良くやってくれている。質は確実に上がっている」と言う。3戦目で初先発したFW岩渕真奈(ホッフェンハイム)に関しては「第2戦から悪くない。1点取れば気分が変わって成長できると思う。結果を出させてあげたい」と言い、菅澤優衣香(INAC)、上尾野辺めぐみ(新潟)、田中明日菜(フランクフルト)についても名前を挙げて評価した。

 佐々木監督が臨むのは「カナダのW杯までは世界チャンピオンのワッペンをつけて戦うわけですから、そのプライドを持ってやってほしい」ということ。なでしこジャパンは今後、9月にナイジェリアとの親善試合を国内で行い、来年5月の女子アジア杯に向かう。「不安はないです」と言う指揮官の思いに、なでしこたちは応えられるか。女王だからこその試練は続く。

(取材・文 矢内由美子)

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