beacon

香川はドローを悔やむ「勝たないといけない試合」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[11.16 国際親善試合 日本2-2オランダ ゲンク]

 攻撃のスイッチを入れた。「必ずチャンスはあると思っていた」。1-2で折り返した後半からピッチに入ったFW香川真司(マンチェスター・U)が攻撃を活性化した。

 後半6分、MF本田圭佑とワンツーの形でゴール前に走り込み、胸トラップからシュート。2-2の同点に追いついたあとの後半22分にはドリブルで左サイドに流れながら左足でミドルシュートを打ったが、GKの好セーブに阻まれた。同33分にも絶妙なスルーパスでチャンスを演出。FW柿谷曜一朗がGKと1対1の決定機を迎えたが、シュートは枠を捉え切れなかった。

「あそこで決め切らないといけない。2-2で終わるのと3-2で終わるのとでは違う。悔しい」。過去2戦2敗のオランダに対し、3度目の対戦で初めてのドロー。それでもオランダはFWロビン・ファン・ペルシーやMFヴェスレイ・スナイデルら主力数選手が不在だったこともあり、「相手も決してすべてそろっているわけではない。勝たないといけない試合だった」と唇をかんだ。

 結果を悔やむ日本の10番だが、試合内容には手応えもつかんだ。2試合連続の零封負けに終わった10月の東欧遠征からは見違えるような試合内容。「みんなが自信を持って、思い切ってやっていた。先月とは気持ちの面が違った。どうしよう、ああしようというのが先月。ゴールのためにシュートを打つとか、飛び出していくとか、シンプルなことができていた」。そうチームの変化を語る香川は、自分自身も10月とは異なる精神面で臨んでいたことを明かした。

「チームが勝つために、自分を信じてやることをテーマにやった。試合前は何も考えず、やりたいサッカーはあるけど、自分の持っているものを無心で出すことを考えていた」。チームプレーに徹する中で、周囲とは明らかな“違い”を見せつけた背番号10。次はFIFAランキング5位、ベルギーとの完全アウェーの大一番だ。

(取材・文 西山紘平)

TOP