AFCフットサル選手権2014は10日に決勝を迎え、日本代表は初の連覇を賭けて、過去最多優勝を誇るイラン代表と戦う。今回の日本代表で唯一、海外クラブに所属しているFP佐藤亮は、「実際に試合をしないとわからないですが」と前置きしたうえで「格上と戦うという感覚ではないですね」と、イラン戦にも自信を見せる。決勝は10日の日本時間21時にキックオフを迎え、NHK-BS1で生中継される。

　以下、クウェート戦後のFP佐藤選手インタビュー
●FP佐藤亮(ウマコン・サラゴサ)
―決勝進出が決まった感想を?
「素直にうれしいっていう気持ちが強いです。新しいグループになって、もちろんプレッシャーというか、先輩方から受け継いできたものを守るっていう意識もみんなの中であったと思いますが、新しいチャレンジとして連覇っていうのを目標にしてやってきたので。あと一つ、うれしいですけどまだ優勝はしていないので、最後に勝って優勝して終わりたい気持ちです」

―2戦目のウズベキスタン戦ではベンチ外になり、一人で黙々と走り込んでいる姿が印象的でした。そこから再び登録メンバーに戻りました。
「1選手としては悔しい気持ちも正直ありましたし、ないとダメだと思います。でも、大会を通じて、このグループで優勝するという目標があるので、自分ができることをしっかり準備しておいて、出番がきたときにちゃんと求められた役割をプレーすることを考えて、気持ちを切り替えてやるようにしました」

―出番は短いですが、どういう意識でプレーしていますか?
「得点を特別に求められている選手ではないので、短い時間でやれることは少ないと思うのですが、やっぱり求められるのは、滝田だったり、(皆本)晃と同じように安定してプレーして、チームに安定感を与えられるようなプレーを意識しているのですが…。今日なんかは失点に直接僕のところでやられて失点してしまったので。今大会に関しては、個人的にはまだ悔しい思いが大きいです」

―クウェート戦では、流れを変える時間帯に出ていました。
「常に準備をしておく意識はあるので。短い時間でもそこで自分の役割を全うできるようにやるようにしています」

―この試合では前半3セットを同じ時間で回していました。佐藤選手にとっては、良いアピールのチャンスでした。
「本当にそうだと思っていました。前半、あのままの流れで行けば、後半も同じように3セットで回していたと思うんです。そこで僕自身が失点に絡んでしまったので、難しかったですね。難しかったですね。チームはすごく良い入りをできていたんですよね」

―失点の場面、反転してシュートを打たれ、そのこぼれ球から追いつかれてしまいました。
「あれは、ずっと個人的にも意識していて。ピヴォとの距離感を意識してやっていたのに、反転されてしまったので、今日は反省しないといけない。相手の懐が思ったより深かった感じですね。もっと距離をとっておけば良かったのですが、あれはミゲルもずっと言っていたことなので『あれはやられちゃいけないよ』と、言われました。自分のミスだとわかっているし、ミゲルにも言われたので反省して、明後日の最後の試合に生かしたいです」

―イランとは何度か戦っていると思いますが、どんな印象がありますか?
「やっていますね。一番最近は、昨年のインドアゲームスの決勝ですね。個人の力に関しては、今までの相手と一つ二つくらいレベルが違うと思います。それでも自分たちのDFがしっかりできれば、インドアゲームスでもそうですが、自分たちのリズムでプレーできると思います。実際にあとは試合をしないとわからないですが、格上と戦うという感覚ではないですね」

―特に佐藤選手はスペインでずっとプレーしているから、余計にそういう感じですね。
「そうですね。出場時間は短いので難しいですが、スペインにもレベルの高い選手は多いですし、優勝できる自信はあります。あとは実際に試合をやってみないとわかりませんが。本当に優勝したいですね。新しいグループって言われて、世代交代して、結果もみんな気にしていると思う。テレビ放送も今回入っていますし、注目されるチャンスだと思います。何とか結果を残して、フットサルをまた広めるために、頑張っていきたいと思います」
(取材・文　河合拓)