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左膝の完治を強調する麻也「余力は残っている」

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 すでに欧州のシーズンを終えて帰国している日本代表の海外組9選手が17日、都内で合同自主トレを行った。3月下旬の練習中に左膝の靭帯を負傷し、長期離脱を強いられていたDF吉田麻也(サウサンプトン)も負荷の高いフィジカルメニューをこなし、順調な回復をアピールした。

 すでにチームでは練習にも合流していた吉田は11日のプレミアリーグ最終節もベンチ外だったが、「監督と話をして、リスクは避けようということでベンチ外になった」と説明。公式戦出場は2月22日のウエスト・ハム戦から遠ざかっているが、「足は問題ない」と、完治を強調した。

 オーバーエイジとして参加した12年のロンドン五輪でも、本番直前の親善試合で右膝内側側副靭帯損傷から復帰したが、当時は右膝に痛々しいテーピングも巻いていた。「オリンピックのときはテープを巻いていたけど、今は巻かずにできている」と話し、「ケガをしたときから、フィーリング的にオリンピックのときより悪くないなと思ったし、診断でもそうだった。焦りや不安はなかった」と力説する。

 12年夏のロンドン五輪に始まり、昨年6月のW杯アジア最終予選、コンフェデレーションズ杯と、シーズンオフも代表の活動が続いた。プレミアリーグは冬期休暇もなく、過密日程は体をむしばんできた。その結果、今季はコンフェデレーションズ杯で悪化した股関節痛の影響もあってプレシーズンに出遅れると、チーム内でのポジション争いもあり、出場機会が減少。シーズン終盤は左膝の負傷で離脱し、リーグ戦はわずか8試合の出場にとどまった。試合勘という不安は付きまとうが、“休養”を取れたという意味では、考え方次第でプラス要素にもなる。

「去年とは状況が違うし、そういう意味で余力は残っている。大事なのはコンディション。そのために今もやっているし、(21日から合宿が始まる)鹿児島でもきつい練習が待っていると思うけど、すべてはW杯のため」。左膝の状態に不安がないからこそ、今は体を追い込み、過酷な環境下での戦いに耐え得るコンディションづくりに専念する。

(取材・文 西山紘平)

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