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[アジア大会]2得点のU-21代表FW鈴木「この舞台で取れて良かった」

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[9.14 アジア大会GL第1戦 日本4-1クウェート 仁川]

 眠れるエースがついに目覚めた。昨年12月の手倉森ジャパン発足以降、練習試合を含めた9試合で無得点だったU-21日本代表FW鈴木武蔵が、アジア大会初戦となったクウェート戦で後半5分に初ゴールを挙げると、同39分には自身2点目を奪って4-1の快勝へと導いた。

 MF大島僚太の得点で1点をリードして迎えた後半5分、背番号9を背負うストライカーが待望の得点を記録する。左CKをFW野津田岳人が蹴り出すとファーサイドで待ち構えていたDF植田直通がヘッドで折り返す。そして、逆サイドに走り込んだ鈴木がヘディングで突き刺してチーム2点目をもたらした。

「たまたま来ただけっす、あれは」と謙遜しつつ、「いつもどおりにやれればチャンスは来ると思っていました。とりあえず落ち着いて、肩に力が入り過ぎないようにしていました。テグさん(手倉森誠監督)になってから、ゴールを決めていなかったので。この舞台で取れて本当に良かったと思います」と手倉森ジャパン初得点に胸をなで下ろした。

 この1点で乗った。後半39分には左サイドのMF中島翔哉から右サイドのDF室屋成へとボールが渡ると、ゴール中央に走り込んだ鈴木が自身2点目、チーム4点目となる得点を豪快に蹴り込む。「(室屋)成とも目が合っていたし、ニアに走ると見せかけて合図を出していたので。そこに良いボールが来て、理想的にゴールが決められて良かったです」と充実の表情を見せた。

 2ゴールを奪ったエースをチームメイトも称賛した。DF岩波拓也は「どんなゴールでもFWは得点が大事だし、武蔵が2点取れたことはチームとしても勢いが出ます。やっぱり、今のチームを見たらあいつがエースだと思うので、そういう選手が点を取るのはすごく大事だと思いますね」と、エースのゴールはチームを勢い付かせると語った。

 次戦は1月のAFC U-22選手権で敗れたイラクとの対戦が待っている。「今日の後半のような試合をイラク戦の最初からできるように。今日のような戦いができたら、もっと確実に勝利を手にできるし、次も勝ってグループリーグ突破を決めたいと思います」と決意を語った。

(取材・文 折戸岳彦)

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