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絶妙アシストでU-21日本代表に白星もたらした藤尾翔太、自身の決定機逸には“FWらしさ”「今度も打つ」

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練習でシュートを決め切るFW藤尾翔太

 U-21日本代表は3日、AFC U23アジアカップ ウズベキスタン2022グループリーグ初戦でUAEに2-1で勝利。接戦を制したFW細谷真大の決勝点は、途中出場・FW藤尾翔太(徳島)が絶妙なクロスで演出した。「チームが勝てるアシストをできてよかった」と振り返る。

 グループリーグ初戦の難しさを痛感したUAE戦。前半をスコアレスで折り返し、後半16分にFW鈴木唯人が先制ゴールを挙げるが、その直後に失点。さらにPK献上の劣勢となった。PK危機はGK鈴木彩艶のストップでしのぐと、逆襲の勢いを得点に結びつけたのは途中出場の藤尾。「中を見たときに真大がひとりで入っていた。そこに合えばいいなと」。後半31分に右サイドから放った鋭いクロスで、細谷のヘディングシュートをアシスト。勝利を決めるゴールとなった。

 初戦の白星スタートを決めた得点には、大岩剛監督も目を細める。「練習であのままのプレーをやったわけではないが、ミーティングでは目指すべきところとして、映像などを使ってやっていた。後半に翔太が出るときにそういう指示はしたが、そのままやってくれた」。信じて送り出した藤尾の躍動を評価していた。

 藤尾自身の決定機もあった。2-1で迎えた後半アディショナルタイム1分過ぎ、MF山本理仁からのパスを受けてPA右に進入。「ニアハイにぶちこもうと思って、当たりも悪くなくて、自信を持って打った」。しかし渾身の右足シュートはクロスバーを強打した。

 決めていればダメ押し点。ファーサイドにはFW中島大嘉も走り込んでいた。「横にいた大嘉に出してもよかった。ファーに打って決めてもいいし、GKにはじかれても(中島がいるから)いい。その選択肢も入れていかないと」。しかし、その場面では本職の血が騒いだ。右ウイングで出場したが、一番やりやすいと語るのはゴールを生業とするFW。「今度もう一回、あのシーンが来ても打つと思います」と得点への高い意識を垣間見せた。

 UAE戦から一夜明けた4日のトレーニングでは4対4を実施。相手のマークをかわしてゴールに進むと、GKの取れない位置に狙いすましたシュートで決め切る場面も。「今日の練習ですごく入っていたので、イメージ作りはやりやすかったです」と仕上がりの良さをアピール。「チームに貢献するプレーをしながら、自分の得点にもこだわる。結果を出していきたい」。6日の第2戦・サウジアラビア戦に向け、意気込みを語った。

(取材・文 石川祐介)
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