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【StatsBomb×ゲキサカ】テクノロジーを使って調べてみた…三笘薫に似ている欧州5大リーグの選手は?

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MF三笘薫(ロイヤル・ユニオン・サンジロワーズ)

 サッカー界では近年、テクノロジー活用が急速に進行しており、試合中にもさまざまなデータが集められている。走行距離、スプリント数といったJリーグでもおなじみの数値だけでなく、パス成功数、ドリブル成功数、インターセプト数、タックル数などプレー内容に関する数値もいまや当たり前。「ゴール期待値」など価値判断を含んだ指標も続々と編み出され、データをピッチ内のクオリティー向上に活かそうという取り組みがなされている。

 イギリスの『STATSBOMB』もそうしたサッカーに関するデータを扱う企業の一つだ。同社は前述のような基本的な数値に加え、相手へのプレッシャー、位置ごとのプレー成功率、シュートインパクト時のボールの高さなど、3000項目以上の細かいデータを集計。またボールポゼッション時のプレー価値を示す「OBV(On-Ball Value)」という指標を考案し、選手のキャラクターを詳細に数値化している。

 また同社のサービスでは「OBV」を組み込んだレーダーチャートを選手ごとに作成し、似たような特徴の選手を探すことができる「シミラー・プレイヤー(Similar Player)」という機能を搭載。もし、とあるクラブの選手が他クラブに移籍する可能性が出てきた場合、後継者候補を世界中から探し出せるようになっている。

 『ゲキサカ』では『STATSBOMB』社の協力のもと、日本代表を支える若手選手たちの「Similar Player」を調査。今週から1人ずつ紹介していく。1人目は今年春まで行われていたカタールW杯アジア最終予選で大ブレイクを果たし、今季からイングランド・プレミアリーグのブライトンでプレーしているMF三笘薫だ。

 三笘は昨季、期限付き移籍先のロイヤル・ユニオン・サンジロワーズ(ベルギー)でプレー。左ウイングバックのポジションで主力に定着し、優勝争いを展開するチームの中で27試合7を記録した。

 以下の図は、三笘のレーダーチャートをベルギーリーグのサイドバック平均(※三笘はサービス上でWB扱いのため)と比較したもの。先ほど紹介した「OBV」のほか、「ドリブル&キャリーOBV」「プレッシャー」「パス成功数」「xGビルドアップ(xG=※ゴール期待値)」「ドリブル成功数」でリーグ平均を大幅に上回っていることがわかる。


 また三笘のレーダーチャートの形状から欧州5大リーグから「Similar Player」を探すと、バイエルンのMFセルジュ・ニャブリ、ウディネーゼのDFデスティニー・ウドジェ、ローマのFWステファン・エル・シャーラウィ、バイエルンのDFアルフォンソ・デービスの名前が示された。彼らが三笘と似た特徴を持つ選手だと言えそうだ。

 さらにこの機能を使うと、J1・J2でプレーする選手と比較することもできる。プレーレベルが異なることに加え、一致率も欧州5大リーグの選手に比べて低くはなっているが、単純に比較をするのはふさわしくないだろうが、FW山下諒也(横浜FC)、MFルーカス・フェルナンデス(札幌)、MF藤井智也(広島)、MF柏好文(広島)の名前が上がっている。


 次回は15日に掲載。MF田中碧(デュッセルドルフ)の「Similar Player」を紹介する。

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