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海外組とのCB争い…なでしこJ三宅史織は持ち味アピールへ「攻撃の起点は自分のところから作りたい」

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DF三宅史織(INAC神戸)

 キャプテンのDF熊谷紗希(ローマ)を筆頭とするなでしこジャパン(日本女子代表)の激しい3バックのポジション争いで、DF三宅史織(INAC神戸)はまず自らの持ち味を発揮していくつもりだ。

 1995年生まれの三宅は今季、INAC神戸でキャプテンを初めて担当。プレー面でも終盤戦の1試合を除くWEリーグ19試合にフル出場し、最終ラインの主軸を担っていた。

 持ち味は計算されたポジショニングによるビルドアップ。女子W杯を控えるチームにおいても「後ろから繋ぐ時に自分のところから前につけたり、一つ落ち着かせるためのポジショニングを細かく意識している。前のポジションを取るのか、今は落ち着かせるために安全なポジショニングを取るかは得意としているので、ボールを持っている時は自分の強みを出していきたいし、攻撃の起点は自分のところから作りたいと思う」と意気込む。

 その一方、守備での対人戦は海外でプレーする熊谷やDF南萌華(ローマ)、DF高橋はな(浦和)が強みとするところ。三宅にとっては「守備の面は背の高かったり、体の強い選手が同じチームにいるので、しっかり学びながら課題も克服したい」というテーマとなっている。

 もっとも、国際Aマッチの試合数は37を数え、「試合経験も増えてきて、ボールが入った時の1対1は相手が後ろ向きなら正直怖さはない」と自信をのぞかせた三宅。「裏への一発だったり、サイドチェンジをされた時の1対1の間合いはまだ遠かったり、一発でやられるシーンがあるので、ボールを持っていないFWとの対応はもう少し詰めていかないといけない。スピードでやられるところは気をつけていきたい」と冷静に勝負どころを見極め、大会への準備を行っていく構えだ。

 7月20日のW杯開幕までは3週間以上の準備期間があることも、持ち味のビルドアップや、周囲と連係した守備を活かすためにはプラスに働きそうだ。三宅は「今までの活動は試合が多く、連戦や移動に対応しながら試合にどう臨んでいくかが多かったけど、今は試合もなく全員で細かい積み上げをしていけるので、いつもより話し合いもこだわっていけている。今回は集まる機会が長くあるので、いろんな選手と話して、誰と出てもいいようにどうするかをいろんな選手と話したい」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)
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