beacon

U-22日本代表の鳥栖内定MF日野がアジア大会決勝への2発! 指揮官の発破で躍動「バックパス禁止の雰囲気で」

このエントリーをはてなブックマークに追加

MF日野翔太 ※写真は過去のもの

[10.4 アジア大会準決勝 U-22日本 4-0 香港 杭州]

「中盤で作るプレーはできていると思う。でも、自分はそれだけではダメなんです」

 そう繰り返し語ってきたMF日野翔太(拓殖大/鳥栖内定)が、今度は2ゴールという結果を出した。アジア大会準決勝、U-24香港代表戦でインサイドハーフとして先発した日野は、ゲームを「作る」部分で貢献するだけでなく、「試合を決める」部分でも存在感を発揮してみせた。

 前半はチームとして停滞感のある試合内容だった。セットプレーから先行したものの、「バックパスが多くなってしまって相手が前から(奪いに)来るところに対して、ちょっと消極的になってしまっていた」(日野)ことで、ゴールチャンスはほとんど生まれなかった。

 しかし、ハーフタイムで大岩剛監督から「こんなものなのか?」と発破をかけられたという選手たちは後半から発奮したプレーを見せる。「バックパスは禁止みたいな雰囲気で」(日野)ゲームに入ると、果敢にゴールを目指すプレーを見せて香港を圧倒していく。そして後半9分だった。

 日野のパスをペナルティエリアで受けた角昂志郎(筑波大)がドリブルで仕掛けてシュートを狙う。これに対し「スカウティングでGKが(シュートを)こぼすというのがあったので」と鋭く詰めた日野の足元へ、「スカウティング通りにこぼれてきたので本当に感謝」というチャンスボールが到来。頭で押し込み、2-0とリードを広げる貴重なゴールを奪い取った。

 その後、MF小見洋太(新潟)の得点を加えて3点のリードを奪った日本に4点目が生まれたのは後半41分のこと。「最初の動き出しで背後を取れた」日野が抜け出すと、「シュートを打つことをイメージした上でドリブルをする」流れるようなボールワークから、右足を振る。狙い通りの弾道がゴールネットを揺らし、日本に決定的な4点目が生まれた。

 次の舞台は韓国相手の決勝戦。日野は「そこで自分が何をできるのか試したい。臆することなくチャレンジャーとして立ち向かいたい」と燃えている。

(取材・文 川端暁彦)

●第19回アジア大会特集ページ
川端暁彦
Text by 川端暁彦

TOP