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合流翌日にW杯予選デビューのDF町田浩樹「あそこから打てるぞと」強烈ロングシュートも披露

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DF町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サンジロワーズ)

[11.16 W杯2次予選第1節 日本 5-0 ミャンマー パナスタ]

 守備機会こそ多くなかったが、故障者が続出する中で北中米W杯アジア2次予選初戦の先発を任された日本代表CB町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サンジロワーズ)が、危なげないプレーでシャットアウト勝利に貢献した。

 意識したのは「失っても2次攻撃、3次攻撃できるように、ボールを回収できるポジションに取ることと、攻撃している時間帯が長いので後ろのリスクマネジメントをしっかりとやること」(町田)。アジア2次予選はVARがないため、「そういう意味では高い位置で守備をしてリスクを減らすことが大事だと思う」と、コントロールしながらの守備だったことを強調した。

 合流が遅れた影響をまったく感じさせなかった。当初は12日にベルギーリーグ第14節コルトレイク戦を終え、14日に合流する予定だったが、ベルギー国内の飛行機が欠航したため代表合流はミャンマー戦前日の15日。調整時間も取れないままだったが、「ワールドカップ優勝を自分たちが公言しているので、どの試合でもレベルを落としてはいけないと思っている」と持っているクオリティーをすべて出すことを心掛けた。

 前半20分には枠内を捉えるロングシュートを打ち、攻撃力も見せた。相手GKに弾かれたが威力、コースとも十分。「入るか入らないかは別として、あそこから打てるぞというのを見せておかないとどうしても引かれて守られてしまう。意識して打ったのでそれは良かった」と、相手のDFラインを引き上げる狙いをしっかりと形にし、攻撃のバリエーションを見せつけたことに手応えを感じていた。

 日本のセンターバックにはカタールW杯も経験した冨安健洋や板倉滉、谷口彰悟、伊藤洋輝といった実力者がそろっている。その中でレギュラーの座を手にするために、何を武器としていこうと考えているか。

「左利きのCBはあまりいないのでそこで違いをつけれれば良いと思うし、自分の特長は空中戦が強い相手に対する時に大事になる」というのが町田の考えだ。

 日本代表には今年3月に代表に初招集され、9月から今回のミャンマー戦までの5試合中4試合に出場。身長190センチという高さが醸し出す存在感を着実に高めている町田は、「きょうはそこまでキツい場面はなかったが、もっとレベルが上がってきたら詰めていくところがあると思う」と表情を引き締めていた。

(取材・文 矢内由美子)
●北中米W杯アジア2次予選特集
矢内由美子
Text by 矢内由美子

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