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森保Jアジア杯V奪還へ“26年W杯仕様”のサポート体制! 東大・筑波大院生ら25人が分析支える

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アジアカップに向けて調整中の日本代表

 日本サッカー協会(JFA)の山本昌邦ナショナルチームダイレクターが8日、アジアカップ(12日開幕)に向けて日本代表が合宿中のカタール・ドーハで報道陣の取材に応じ、森保ジャパンの戦いをサポートする分析スタッフとして、東京大、筑波大の大学院生ら25人がバックアップ体制を組んでいると明かした。

 日本代表は今回のアジア杯に向けて、寺門大輔、中下征樹、若林大智、渡邉秀朗の4氏が分析業務を行うテクニカルスタッフとして帯同。分析の主要業務は4人が行うが、東京大の15人、筑波大の10人が日本に残ってバックアップする。大学院生らは主に、対戦が想定される相手チームの試合映像などをチェックし、基本システムやオプション、セットプレー、選手の特徴、交代の傾向といった情報収集を行うという。

 山本ナショナルチームダイレクターによると、このプロジェクトは反町康治技術委員長が中心となって第2次森保ジャパン発足と共にスタート。昨年末のカタールW杯では、現地に帯同していたテクニカルスタッフが情報収集と分析作業とをいずれも並行して行っていたが、決勝トーナメントの対戦国まで見据えると分析対象チームが大幅に増えるため、膨大な作業量でスタッフが疲弊してしまうことが問題となっていた。

 JFAは昨年夏、スペイン・セビージャで2019年からアナリストを務め、2度のUEFAヨーロッパリーグ(EL)制覇の経験を持つ若林氏を招聘。テクニカルスタッフに頼れる参謀を加えていた。それでも森保一監督は当時の取材で「一人増えてくれたことで分析の内容が濃くなっているが、より多くの人も必要になってくるかもしれないというのが現代サッカーを取り巻く環境」とさらなるサポート拡大を求めており、今回の取り組みはこのオーダーにJFA側が応えた形だと言える。

 2026年の北中米W杯は出場国が32から48に増えるため、さらなる作業負担増は必至。今回のアジアカップはW杯本大会も見据えた上でも貴重なテストの機会となる。25人の大学院生らは協会スタッフが面談し、昨年下半期の国際Aマッチでの試行期間を経て任命。日本に残るU-23日本代表のテクニカルスタッフが指揮を執りつつ、より現場の要求に合った情報をピックアップできるように運用していく構えだ。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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