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日本vsベトナム 試合前日の森保一監督、MF遠藤航会見要旨

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森保一監督とMF遠藤航(リバプール)

 日本代表は14日、カタールのアルトゥママ・スタジアムで行われるアジアカップのグループリーグ初戦でベトナム代表と対戦する。森保一監督と主将のMF遠藤航(リバプール)が13日、ドーハ市内のメインメディアセンターで前日会見を行った。

 以下、試合前日の会見要旨

●MF遠藤航(リバプール)
「とにかくチームとしての目標は優勝なので、キャプテンとしてどうそこに導いていくかを日々考えながら大会に挑みたい。日本では新年早々、残念なニュースが届いているので、サッカーを通して、良い結果を残して、良いニュースを日本に届けられるようにチーム一丸となって頑張って行きたい思いでいる」

―先制されないことが大事と強調しているが、消極的にならないこととのバランスは。
「間違いなく先制点は大事だし、失点しないことはかなり僕らにとっては重要で、カタールW杯が終わってからの1年間、前半リードしている試合は負けていない。自分たちの強みは主体的にサッカーを進めて、アクションを起こしながらゲームを進める中で前半リードして折り返すとアドバンテージがある。それは僕らのチームだけでなく、現代サッカーは先制点の重要性はどのチームも考えながらやっていると思うが、僕らがW杯優勝、主体的にサッカーを進める意味でも先制点の重要性はすごくあると思う。先に失点しないことは勝つ確率を上げるうえでは大事だと思っている」

―リバプールのクロップ監督は一日でも早く帰ってきてほしいと言っていたが、どういう返答をしたか。
「もちろん監督は冗談で僕に言っていたというところで、そうやって監督に自分が求められていることは非常にうれしく思いますし、ただこの代表でプレーすることも自分にとっては重要で、キャプテンとして優勝するためにここにいるので、とにかく今は優勝トロフィーをクラブに持って帰るということを意識してやっていきたいと思っている」

―キャプテンとしての振る舞いについて。
「今までとあまり変わらないが、コミュニケーションを取ることが大事だし、選手ともそうだしコーチングスタッフとのつなぎ役じゃないけど、橋渡しになればいいし、僕だけでなく選手同士もコミュニケーションを取っているし、監督・スタッフも選手とのコミュニケーションを大事にしてくれている。それを続けてやりながら、大会をやっていくうえで自分が何か行動か発言かしないといけないタイミングがあれば、タイミングを見計らってそういう発言、行動ができればいい。現状はいい準備ができていると思うので、今まで通りやっている」

森保一監督
「まずはこのアジア杯に向けて、我々は優勝という高みを目指しながら、個々の成長、チームの成長を感じながら一戦一戦を大切にして、高みに前進していきたい。このアジア杯の日本代表の勝利、戦い、選手たちの頑張りが日本代表の応援をしてくださっているサポーターの皆さん、日本全国で応援してくださっている日本人の皆さん、世界で頑張っている日本人の皆さんに励ましのエールになるように一戦一戦ベストを尽くして戦っていきたい。日本では能登半島地震という大きな自然災害が起きました。多くの方々が犠牲になり、多くの方々が被災しております。まず能登半島地震でお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りしたいと思います。被災者の方々の暮らし、心の傷を負った方々がいらっしゃるので、少しでも平穏な日常生活が早く戻るようお祈りしています。被災地で復旧、復興に携わっている方々も被災地のために頑張っていると思いますので、皆さんにとっても励ましのエールを届けられるようにチーム一丸となって頑張っていきます。サッカーを通して世界で起きている自然災害や、いろんな争いごとがなくなるような、犠牲になっていることがなくなるように思いを持って、戦いに挑みたいと思います」

―三笘薫は2試合目のイラク戦に出られるのか。
「第1戦目にプレーできないことは確実だが、2戦目以降については彼のコンディションも上がってきているので、1戦目が終えた後にコンディションを確認して、イラク戦に出られるかどうかを判断していきたい。そこはまだ不確定なところもあるので、本人のコンディションを考えて起用を考えていきたい」

―毎日午前11時に練習している理由は。
「コンディション的にキックオフ時間に合わせて行うということはあるが、気温等々の条件もあるので、11時にトレーニングしていることで、ちょうど練習の終わりごろはウォームアップからキックオフに向けてのところの気象状況を体感できるかなということを考えている。11時でのトレーニングということで、日常の生活、朝昼夜としっかり食事をとりながら、休養も取れるというバランスも考えて11時にしている」

―元日本代表のトルシエ監督が率いるベトナムとの初戦に向けてどう向かっていくか。また日本は選手層は厚いが、グループリーグから決勝トーナメントまでのチームマネジメントについてどう考えているか。
「日本代表の元監督であるトルシエ監督が率いるベトナムとの対戦だが、日本のことを知っている監督だし、日本を分析していると思うので簡単な戦いにはならないと思う。ただ、我々もベトナムのことを分析したうえで、我々がやるべき攻守のコンセプトをよりアグレッシブに出せるように、難しい戦いになることを気持ちの上で覚悟しながら、どんな戦いになっても、最終的には勝利できるようにアグレッシブさと粘り強さを持って戦いに挑みたい。メンバーに関しては7試合を目標に戦ううえで、チームの総合力で戦うこと、全員を戦力として考えた中で何が起こっても戦っていけるようにしたいし、各試合、明日の初戦も踏まえて、状況に合わせてベストな布陣で戦っていきたいと思っている」

―遠藤をチームキャプテンに据えた効果。そしてゲームキャプテンを各試合で他の選手に任せた効果はどう考えているか。
「隣にいる遠藤キャプテンがプレーの上でもオン・ザ・ピッチ、オフ・ザ・ピッチの発言という意味でもいい背中を見せてくれ、チームに好影響をもたらすコメント、働きかけをしてくれて、チームが一人ひとり自覚を持ちながら、チームのために戦いながらも自分の良さを出す、チームとして一丸となって力を発揮する環境づくりをしてくれていると思う。遠藤キャプテンがいないときはゲームキャプテンをいろんな選手にここまで任せてきたが、その効果というよりも、逆に選手がキャプテンではないとしても、自分がこのチームのリーダーとして自分の立場からチームを勝たせるということをやってきてくれたので、選手たちの自覚の上で、できる範囲でゲームキャプテンを任せていくことになった」

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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