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前線からのハードワークをいとわない浅野拓磨「犬みたいに追いかけ回す選手が一人いるだけでも…」

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日本代表FW浅野拓磨

 前線からのハードワークでチームに貢献する。日本代表FW浅野拓磨(ボーフム)は19日のアジア杯グループリーグ第2戦で対戦するイラク代表について「個々のフィジカルの強さだったり、粘り、球際には厳しさがある」と指摘。「そこは代表として怠らず、球際も泥臭く貪欲に戦わないといけない」と強調した。

「どの試合も不可欠」という球際の部分は戦術以前のベースの部分になる。「相手どうこうの前に、全力でプレーするのはどこかと言ったら、まず球際と1対1の部分。そこはどの試合も大事だけど、次の試合は特にそこがより90分を通して必要な場面が多くなると思う」と力説した。

 森保ジャパンでは1トップのほか、左サイドでも起用されることがある浅野だが、ドーハ入り後のトレーニングを見る限り、中央でのプレーが基本になりそうだ。森保一監督からはサイドも含めて「どこでも考えているとは言われている」そうだが、浅野自身、「前線でチャンスが回ってくるのかなと。そこの意識はより持っている」と、FW上田綺世やFW細谷真大らとポジションを争っていく決意だ。

 14日のベトナム戦(○4-2)は細谷が1トップで先発したが、なかなか起点になれず、前半だけで交代した。前線からのプレスもうまくハマらなかったが、浅野は「前線の選手がどうチームを引っ張って、スイッチを入れるかというのは、見ていても難しさは感じた」と、細谷個人の問題ではなく、チームとしてうまく機能していなかったと指摘。同じ1トップ候補として自分がピッチに立ったときのイメージを口にした。

「とにかく自信を持って、主体的にプレーすることでチームも付いてくると思うし、いいスイッチを入れられる。自分がそういう役割に回ったら、自分がチームのだれよりも走るんだという気持ちで、自分が犠牲になる覚悟はできている」

 前線からの献身性もいとわない29歳のストライカーは「今の代表に何が必要かと言ったら、バカになるじゃないけど、だれよりも走る前線の選手だったり、チームのために犬みたいに追いかけ回す選手が一人いるだけでもスイッチは入ると思うし、その役割は自分が担えるんじゃないかと思う」と力を込めた。

(取材・文 西山紘平)

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西山紘平
Text by 西山紘平

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