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森保Jを待ち受ける“日程ジレンマ”…GL2位通過は過密連戦ルート、3位通過なら中2日回避

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グループリーグ2位通過の場合、過密日程が待ち受けている

 アジアカップに参加中の日本代表は24日、グループリーグ最終節でインドネシアと対戦する。すでに首位通過の可能性は消滅している中、引き分け以上でグループ2位での決勝トーナメント進出が決まる状況。一方、かすかな可能性が残る3位通過が実現した場合、日程上の負担が2位通過の場合より軽くなるというジレンマが立ちはだかっている。

 日本はインドネシア戦に引き分け以上で2位通過が決定。敗れた場合は「各組3位の成績上位4チーム」という決勝トーナメント進出要件がカギとなる。23日終了時点ではA組3位の中国が日本の成績を下回ることが確定済み。24日以降に試合を行う他グループ3位の一つでも日本の成績を下回れば、日本がグループ3位でも突破条件を満たす。

 1-2で敗れたイラク戦からの立て直しを狙う日本にとっては、なんとしても勝利での2位通過を果たしたいところ。インドネシア戦の戦績によるFIFAランキングへの影響を考えればなおさらだ。ところが決勝戦までのスケジュールを考えると、3位通過のほうが有利な状況となっている。

▼2位通過の場合
 日本がD組2位通過となった場合、決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)はE組1位との対戦。E組はヨルダン、韓国が首位を争っており、ベスト8をかけた日韓戦が早くも組まれる可能性がある。試合は31日に行われるため、インドネシア戦からは中6日。相手の中5日よりも1日長く、十分な準備期間が与えられる点はメリットだ。

 ところがこの場合、ラウンド16以降は厳しい過密日程ルートに入る。準々決勝は2月3日、準決勝は7日、決勝は10日に組まれているため、それぞれ中2日、中3日、中2日での大一番が続く。日本代表チームは通例、負傷リスクを避けるために試合後2日間を選手のリカバリーに充てているため、戦術練習がほとんどできないままの調整を強いられることになる。

・GL第3戦から決勝までの準備期間
中6日→中2日→中3日→中2日

▼3位通過の場合
 一方、日本がインドネシアに敗れた上で、上記の決勝トーナメント進出条件を満たして3位通過となった場合、ラウンド16ではB組首位のオーストラリアと対戦する。試合は28日に組まれており、インドネシア戦からは中3日。だが、その後は準々決勝が2月2日、準決勝が6日、決勝が10日に予定されているため、それぞれ中4日、中3日、中3日となり、中2日を回避したスケジュールが続く。

・GL第3戦から決勝までの準備期間
中3日→中4日→中3日→中3日

 チームとしては「一戦一戦、勝利を目指す」ことを常に強調してきた森保一監督のもと、突破後のスケジュールは気にすることなく、インドネシア戦に必勝を期して臨むとみられる。だが、アジアサッカー連盟(AFC)によって組まれたアンバランスな大会日程により、2位通過なら厳しい連戦が待ち受けている。

●AFCアジアカップ2023特集
竹内達也
Text by 竹内達也

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