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久保、堂安とは「やりやすい」右サイドで強烈なインパクト残した毎熊晟矢「日本の武器になれるように」

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日本代表DF毎熊晟矢

[1.24 アジア杯グループD第3節 日本 3-1 インドネシア アルトゥママ]

 持ち味は十二分に発揮した。右サイドバックで今大会初先発となった日本代表DF毎熊晟矢(C大阪)は果敢な攻撃参加からMF堂安律、MF久保建英とも好連係を見せ、何度となくチャンスに絡んだ。

「堂安選手、久保選手は話さなくても意思を伝えてくれる選手で、やりやすくやっている」。毎熊がA代表デビューを飾った昨年9月12日のトルコ戦(○4-2)も堂安、久保とそろって先発。デビュー戦でいきなり好連係を見せ、MF中村敬斗の得点をアシストするなど強烈なインパクトを残した。

「9月に初めて(代表に)入ったときも彼ら2人がいて、(トルコ戦で)今日のようなフォーメーションでやったけど、そのときからすごくやりやすかった」。トルコ戦で2列目に右から堂安、久保、中村と並んだ形は、この日と同じ顔ぶれ。阿吽の呼吸は初共演のときから感じていた。

 前半35分にはその久保とワンツーの形でPA内右に進入。久保からの浮き球のパスをスライディングしながら右足ワンタッチで折り返し、中村のシュートが左ポストを直撃した。

「あのシーンは僕の大きな特徴。その数、質を増やしてよりアピールしないといけない」。前半44分にも久保の左クロスがファーサイドに流れたところを毎熊が滑り込みながら折り返し、FW上田綺世のシュートにつながった。

 後半35分にはFW前田大然の左クロスに逆サイドから飛び込んだ毎熊が右足で強烈なミドルシュート。同43分には縦パスをMF伊東純也に通し、その折り返しから上田が打ったシュートがオウンゴールを誘った。

「日本の一つのアイデア、武器になれるようにやっていきたい」。これまでの2試合はDF菅原由勢が右サイドバックで先発し、毎熊は初戦のベトナム戦(○4-2)に後半32分から途中出場しただけだった。

「1戦目、2戦目は悔しい思いをしていたし、この試合に懸ける思いは強かった」。2戦目のイラク戦(●1-2)からスタメン8人を変更し、3-1の勝利。「代わった選手みんなにそういう気持ちがあった。それが結果に表れたのは僕たちにもチームにもプラスかなと思う」と胸を張った。

 決勝トーナメントに向け、再びチーム内の競争も高まった。菅原とのポジション争いについて「お互いに良さがある。自分は自分の良さで勝負したい」と意気込む毎熊は、定位置奪取へ「この大会中にも奪えるチャンスはあると思っている。そういう気持ちで日本から来ているし、その気持ちは常に持っている」と並々ならぬ意欲を示した。

(取材・文 西山紘平)

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西山紘平
Text by 西山紘平

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