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一部別調整続く野澤大志ブランドンも完全合流間近か「いつまでも休みたくない」

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日本代表GK野澤大志ブランドン

 痛めている左手にはテーピングが巻かれているが、徐々に手を使う練習メニューの幅が広がってきた。表情も明るくなっている。一部別メニューが続いている日本代表GK野澤大志ブランドン(FC東京)が27日の練習後に取材に応じ、「良くなっています。すぐ全体に合流できる状態にはあると思っています。いつまでも休みたくない。チームの力になりたい」と力強く言った。

 グループリーグは初戦がベンチ、2戦目と3戦目はベンチ外だったが、チームの雰囲気について聞かれると、「自分たちには優勝するだけの力があると思いますし、敗戦から学ぶというところも、みんなが高い意識で前向きに捉えている」と説明。結束を固めるチームの一員として同じく高い意識を持って大会に臨んでいることを感じさせる。

 U-22日本代表として出場した昨年9月のAFC U-23アジア杯予選ではU-22バーレーン代表との試合をベンチで見た。結果は0-0。「引いてワンチャンスというスタイルでしたね。僕らがボールを持てるというところをリスペクトしていた。そこはもう開き直って、相手は引いて守って1点取れればOKという試合をした。あとはやっぱりかなり時間を使ってきた印象」と振り返った。

 グループリーグ3試合で日本は全試合で失点し、計5失点。この数字について聞かれると、「リーグ戦だともしかしたら変わってくるかもしれないけど、国際大会は勝利がすべてというところで、そこまで失点の数にはこだわっていない。失点しても最終的に勝てばオーケーだと僕は思っているので、キーパーとしては失点してもどう立て直していくかというのも大事」と自身の考えを述べ、「予選で学ばなきゃいけなかったのは先制点が相手に流れを持っていかせていること。ベトナム戦は先制したけど、早い時間で勝ち越されて相手のペースに持っていかれた。イラク戦も同様にかなり早い時間で失点した。試合の進め方は学ばなきゃいけなかった」と続けた。

 中東勢が相手となると、スタジアムで声が通りにくいという状況も起こり得る。「イラク戦はほとんど応援がイラクで、キーパーの声も通らないような印象を受けた。プレーが切れている時間帯でどうやって味方とコミュニケーションを取っていくか、どれだけシンプルに言葉を選んで味方に伝えるかという工夫もキーパーとしては大事だと思う」。ともに戦う中で多くを感じている様子をうかがわせた。

(取材・文 矢内由美子)

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矢内由美子
Text by 矢内由美子

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