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韓国メディアの遅刻指摘に森保監督が異例の謝罪「申し訳ない」背景にはアジア連盟側の課題も

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日本代表森保一監督

 日本代表森保一監督が30日、アジアカップ決勝トーナメント1回戦バーレーン戦の前日会見で、記者会見場への遅刻について「私の時間の管理ができていないので皆さんに申し訳ない。今後気をつけます」と異例の謝罪を行った。記者会見は当初、午後0時30分に予定されていたが、開始が約10分間遅れていた。

 謝罪は韓国メディアの記者から「日韓両国ともにアジア杯で苦戦しているが、日本はどう捉えているか」という質問に加えて「記者会見に遅刻したのは2度目だが、何か理由はあるのか」と問われたことによるもの。森保監督は謝罪とともに「1回目の時には時間前に来ていたが、逆に遅刻したので、時間調整をしていたら遅れた」と経緯を説明した。

 森保監督の発言に続いて、日本サッカー協会(JFA)の広報担当者が英語通訳で補足。同じく到着が遅れた初戦ベトナム戦の前日は、会見が行われるメインメディアセンターに前もって到着していたが、大会側が手配したドライバーが施設の入り口に迷い、会見開始時刻に遅刻する形になったと伝えた。

 そうしたギリギリの到着を迫られている背景にはアジアサッカー連盟(AFC)の課題もある。今大会では午後2時30分からキックオフする試合の両チーム前日会見が最も遅い時間でも午後0時30分に設定されており、全体練習をキックオフ時間に合わせつつ、涼しい午前中に組みたい日本代表チームはタイトなスケジュールを強いられている。

 チームは試合前日に限り、公式会見に備えて1時間前倒しでトレーニングをスタート。それでも現地の交通事情もあってギリギリの移動を強いられており、多くの選手が居残りで個人練習、グループ練習を行っている中、森保監督と登壇選手だけが練習場を離れて会見場に向かうスケジュールとなっている。

 W杯など国際サッカー連盟(FIFA)主催の国際大会では、各国の練習スケジュールに支障のないよう、試合前日の公式会見時間は柔軟に設定されるのが通例。一方、AFC主催大会では今大会のように大会側が一方的に時間を決めるケースが多く、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)でも公式会見と各クラブの練習日程が重なる問題が頻繁に起きている。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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