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“パリ五輪世代”10番着用のU-23日本代表MF佐藤恵允、番号の重みとともに決意新た

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MF佐藤恵允

 パリオリンピックを目指す世代のエースナンバーを着ける。MF佐藤恵允(ブレーメン)はU-23日本代表の10番を着用。もともと10番を着けていた鈴木唯人(ブレンビー)が不在ということもあり、「唯人が今までやってきたように試合を勝たせる存在にならないといけない」と決意を新たにした。

 佐藤はブレーメンでの活動を終え、19日から京都市内の国内合宿に参加。来月のパリ五輪アジア最終予選前の活動で、国際親善試合2試合に臨む。「まずはゴールを決める、アシストをする。得点に絡むことを目標として、その先に自分がゴールを決めたら勝利も近づく。そこが一番の目標としていること」。加えてハードワークからの守備も得意とするところ。「チームを助けられるようなプレーをしたい」と意気込んだ。

 大岩剛監督体制の初参加は、2022年のU23アジア杯メンバーで追加招集という形だった。その後もコンスタントに呼ばれると、昨年9月のアジア大会では常連組不在のなかで中心メンバーとして準優勝を果たす。同年11月のU-22アルゼンチン戦では先制点を奪い、強豪からの勝利に大きく貢献した。

 自らの活躍とともにU-23日本代表も完成度を高めている。今回はU-23マリ代表、U-23ウクライナ代表と、すでに五輪出場を決めている2チームと対戦。佐藤は「毎遠征でチームとして構築できている。アルゼンチン戦よりも1ランク2ランクレベルの上がったチームを見せる」と自信をのぞかせた。

 代表活動とともに自身を成長させた場だった明治大サッカー部を途中退部し、昨夏ドイツに旅立った。この春には無事卒業も果たすという。昨年末には同部の全日本大学サッカー選手権決勝をスタンドで生観戦。ともに過ごした同期の優勝を見届けて「自分は出てないけど、自分のことのように嬉しかった」と振り返った。

 ブレーメンではBチームでプレー。2月以降は5試合連続で出場し、今月17日の試合でフル出場して日本に帰国した。「強度もテクニックも確実に成長している。そこを楽しみにしてくれれば」。代表活動を終えた直後の26日には明大の卒業式があるが、佐藤の出席は「もしかしたら出られるかも」と現状不透明。代表で結果を残し、最高の形で春を迎えたいところだ。

(取材・文 石川祐介)

●AFC U23アジアカップ2024(パリ五輪アジア最終予選)特集ページ
石川祐介
Text by 石川祐介

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