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苦しい時間帯にベンチで声を張り上げた長友佑都の思い「みんなが一枚岩になれる強固なチームを作りたい」

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日本代表DF長友佑都(FC東京)

 北朝鮮がロングボール攻勢に出てきた後半の苦しい時間帯、日本代表DF長友佑都(FC東京)はテクニカルエリアで声を張り上げていた。

「苦しい時こそ声を出す。単純なことだけど大事なことかなと思う。ピッチにいる選手だけでなく、ベンチにいる選手もみんな戦っているという一体感を出したいなと。W杯でのようなみんなが一枚岩になれる強固なチームを作りたいという思いだった」

 そうした気迫を表現することに加えて、守備陣のラインコントロールには具体的な指示を送っていたのだという。

「後半ちょっと押し込まれる時間帯もあって、そういう時こそ細かいラインの押し上げが必要。疲労もあると思うけど、意識の問題でもある。ちょっとでも相手がバックパスをした時にラインを上げるとか、そういった細かいところを詰めていければああいう展開も減ると思った」

「DFラインの選手にも上げるところはどんどん上げていって、(ロングボールを)蹴ってきてもいいポジションに構えていれば対応できる。後ろにズルズル下がるのはやめようと言っていた」。チームは後半29分にシステムを3-4-2-1に変更し、徐々に落ち着きを取り戻していったが、それまでの苦しい時間帯で守備陣を懸命に盛り立てていた。

 一昨年末のカタールW杯以来1年3か月ぶりの代表戦。出場機会こそなかったが、ピッチ外から勝利に貢献した。試合を通じては「勝ったのがよかった試合。もちろん難しい試合で、勝ち点3を取れたのは大きいけど、チームとしてはもっと前に行く姿勢、貪欲な姿勢を見せられたと思う」と苦言も忘れず、チームを引き締めた。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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