[3.22 国際親善試合 U-23日本 1-3 U-23マリ サンガS]

　センターフォワードとして先発、後半は右ワイドにポジションを移したU-23日本代表FW藤尾翔太(町田)。1-3の敗戦の中で「僕自身はゴールもアシストも取れていない」と悔しさを露わにしたが、CFとしては屈強なU-23マリ代表のDFを背負いながら力強くボールをキープする場面を見せ、右ワイドではドリブルで仕掛けるなど持ち味も発揮した。

「右をやるのは2年ぶりくらいだった。考えていたのは、チームが苦しい時に時間をつくったり、自分で仕掛けてゴールを前に迫っていくこと。何回かはできたけど、その回数を増やしてボールを呼び込んで突破できるようになれば、僕自身の成長につながると思う」

　23人の登録が認められた東京五輪から変わり、パリ五輪では以前と同じく登録人数は18人になる見込み。複数のポジションができることは選考で有利に働く可能性が高い。

　もっとも、この日は1-3の敗戦。「細かいところの精度と、ゴール前に入っていくこと、自分でシュートを決めること、そういう場面にもこだわっていきたい」と言うように、自然と意欲が高まっている。

　また、試合を通じてビルドアップがうまくいっていなかったことについては「個人の思いですが、もう少し背後のボールを何本か入れないと、と思う。試合を通して後ろで繋ぐことが多かったので、クロスや背後、そういう場面が増えていけばシュートのチャンスが広がると思う」とアイデアも口にする。

　この日は自身初のアフリカ勢との一戦でもあった。「足の長さやリーチがすごく、セカンドボールを取りに行く勢いがすごい。僕たちは距離感が悪くてセカンドボールを拾われていた。アバウトなボールを回収しないと次の攻撃にはつなげられないので、セカンドボールをもっと拾わないと」。反省がそのまま収穫になるように、次々と言葉が出ていた。

(取材・文　矢内由美子)

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