beacon

憲剛の「挑戦」、トップ下定着を懸けたベルギー戦

このエントリーをはてなブックマークに追加

 トップ下で2試合連続の先発が確実になった日本代表MF中村憲剛(川崎F)が31日のベルギー戦でのさらなるアピールを誓った。岡田武史監督が「憲剛のためにやった」という4-2-1-3のシステムで臨んだ27日のチリ戦は4-0の圧勝。憲剛自身も攻守に貢献したが、「(リーグ戦から)中2日のチリ戦であれだけできたんだから、あしたも頑張らないと」と貪欲に語った。

 これまで親善試合などでは先発しても、海外組が加わったW杯予選本番になると先発から外れるという屈辱が続いた。2月11日のW杯アジア最終予選・オーストラリア戦はベンチ外、3月28日の同バーレーン戦も出場機会がなかった。だが、今回のベルギー戦はMF松井大輔以外の海外組がそろっていながら、連続先発が有力。それだけ岡田監督も「憲剛システム」に手応えを感じている証拠だろう。

 チリ戦とは攻撃陣の顔ぶれも変わる。右サイドはMF本田圭佑ではなく、MF中村俊輔が入る可能性が高く、左サイドもFW大久保嘉人になりそうだ。だが、憲剛は周囲の変化は関係ないと強調する。「今は自分自身が前めでチャレンジしているところ。そこに挑戦する意識の方が強い。自分がそこでどれだけできるか」

 これまでトップ下に入ることが多かったFW田中達也が離脱中の今だからこそ、「トップ下憲剛」を確立できれば、先発定着も見えてくる。これまでの最終予選5試合のうち、憲剛が出場したのは9月6日の初戦、バーレーン戦のラスト20分間のみ。最近4試合は出番がない。6月6日のウズベキスタン戦でピッチに立つためにも、ベルギー戦で自分の存在価値を高めておくつもりだ。

<写真>DF内田篤人(左)と並んでジョギングするMF中村憲剛

(取材・文 西山紘平)

TOP