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日本vsカタール 公式練習後の岡田監督会見要旨

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 日本代表は9日、10日のW杯アジア最終予選・カタール戦に向け、試合会場の日産スタジアムで公式練習を行った。右足の爪が割れているMF長谷部誠(ボルフスブルク)、右足首捻挫のDF長友佑都(F東京)は別メニュー調整で、前日8日の練習中に右太腿裏に張りを訴えたMF遠藤保仁(G大阪)はグラウンドに姿を見せなかった。
以下、練習後の岡田武史監督会見要旨

岡田武史監督
「W杯出場は決まったが、あしの試合は最終予選の公式戦。多くのサポーターも来てくれるホームゲーム。現状の中で勝つためのベストのメンバー、ベストの戦いをしたい。もちろんケガ人は考慮するが、考慮したなかでのベストなメンバーで、あしたはホームで是非勝ちたい」

―今まで出れなかった選手が試合に出ることの意味は?
「現状、何人か入れ替えなければ難しいと思っている。ただ、キリン杯を含めてほとんどの選手が試合を経験しているし、そのパフォーマンス自体はすごくよかった。今までもケガした選手の代わりに入った選手がそのまま定着したこともあるし、チャンスとばかりに活躍してくれればチームのプラスになる。ずっと試合に出ている選手には疲れも見えるが、モチベーションは高い。いい試合をしてくれると思っている」

―あしたはベンチ入り停止で、大木コーチが指揮を執るが?
「まだ何もそういう話はしていないが、毎日スタッフミーティングをしているし、同じ考えでいる。大木コーチを信頼しているので、そのままやってほしい。選手にも、大木コーチの言うことには僕が全責任を負うので、従ってほしいと伝えるつもり。ただ、メンバーの交代は戦術の変更などは(無線で)相談してから決めようと思っている」

―遠藤が練習にいなかったが?
「きのうの練習中にハムストリングに張りがあるということで途中で上げたが、きょうMRIを取ったら軽い出血がみられ、軽度の肉離れということだった。このシリーズは使わないつもり」

―W杯出場を決めたことで選手に新たなリクエストはしたのか?
「1回ミーティングをやって、これからの本当の勝負で、これからの方が大変だと伝えた。ベスト4に行くぞとマスコミの人に向かって叫んで(ベスト4に)行けるなら叫ぶ練習をすればいい。何をしなきゃいけないのか、それをいくつか話したし、個別で見つけてほしいこともいくつかある。あしたの試合は、次の目標に向かう第一歩。戦術は変わらないが、気持ちの面で新しい目標に向かってスタートするという意欲を見せてくれと話した」

―海外組はあしたの試合が最後になるのか?また俊輔の状態は?
「海外組でずっと試合に出続けている選手に関しては休ませるつもり。来年はW杯イヤーで、(欧州リーグの)シーズン開幕が早いので、オフが短い。個別対応で休ませる選手が出てくる。だからと言って、あしたは送別会のような意味で全員使うかというと、そうではない。先ほども言ったようにベストのメンバーでやる。俊輔に関しては恥骨炎が心配だったが、本人も“すごくよくなっているし、問題ない”と言っている。ケガを理由に出ないことはない」

―ボランチの長谷部、遠藤を欠くが?
「今のうちのサッカーでは、あそこがへそのようなところ。2人同時に欠けることはあまりなかったし、1人欠けたときは誰が入っても機能していた。ただ、これからW杯までに何が起こるか分からないし、ケガをする可能性もある。あしたは相手が前からプレッシャーをかけて、蹴り込んで来ると思う。ものすごくいいテストになる。蹴り合いになると、ペースをつかめない。彼らがこぼれ球を拾って、味方につなげるかがポイント。テストと言うと彼らに失礼だが、彼らなら十分にこなしてくれると思っている」

―W杯までに新たにチャレンジしたいことは?
「何度も言っているが、我々がやろうとしていることは、W杯でベスト4に入るために考えてきた。その中での微調整はあるが、それ自体を変えるつもりはない。やらなければならないのは、ベスト4という高い山に登れる世界基準と我々の現状の差をつかむこと。まねするつもりはないが、そのギャップをつかまないといけないし、そうしないと何をしなきゃいけないかが明確にならない」

<写真>練習を指導する岡田武史監督


(取材・文 西山紘平)

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