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U-18代表候補の10番、六平が2ゴールの活躍

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[6.25 練習試合 U-18日本代表候補6-9流通経済大 たつのこフィールド]

 U-18日本代表候補の10番を背負ったMF六平光成(中央大)が2ゴールで存在感をアピールした。「初めてやったのできつかった」という8人制の練習試合だったが、中盤の位置に入り、豊富な運動量で攻守のリンクマンとしての役割を果たした。

 2本目の7分には強烈なミドルシュートを叩き込み、同11分にもDF小椋剛(川崎FU-18)のスルーパスに抜け出すと、飛び出してきたGKをドリブルでかわし、自身2点目となるゴールを決めた。

 試合中は布啓一郎監督から何度もゲキが飛んだ。「守備のところはよく言われる。でも、言われた方が直せるし。今の課題は守備」。フィールド選手7人はDFに2人、両サイドに各1人、FWに2人が入り、中央のスペースは六平が1人で埋める形だった。攻撃の起点になりながら、守備の防波堤にもなる。誰よりも運動量を求められるポジションで、「11人制と違って、1人1人が守備をしないとやられる。最初の失点も自分が下がらずにやられた」と反省したが、監督のゲキも期待の裏返しだろう。

 1月の全国高校選手権で前橋育英高の中心選手として4強入りに貢献。それまで各年代別の日本代表に呼ばれた経験はなかったが、選手権での活躍が評価され、U-18日本代表の立ち上げとなった2月の候補合宿で初めて招集された。

 父は俳優の六平直政。強面が特徴の個性派俳優で、名脇役として映画やテレビドラマ、舞台などで活躍している。初めて代表に呼ばれたときは喜んでくれたそうだが、4月のUAE遠征に参加後、一度代表候補合宿から落選すると、「だからおまえはダメなんだ」と厳しい言葉も投げかけられたという。

 「代表に呼ばれるというのは貴重な経験だし、責任もある。最初は代表と大学で違いがあって、なかなか対応できなかったけど、何回か呼ばれて、できるようになってきた。ポジショニングとか細かいところは代表の方がよく言われる。そういうところは大学に戻ってからも意識して直していきたい」。代表に呼ばれるようになってまだ4ヵ月。今はまだ成長過程の18歳は、1日1日が成長への糧になっている。

<写真>2得点を決めたMF六平光成は存在感をアピール

(取材・文 西山紘平)

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