beacon

日本vsオーストラリア 前日練習後の選手コメント

このエントリーをはてなブックマークに追加
 日本代表は28日、29日のアジア杯決勝・オーストラリア戦に向け、試合会場のカリファスタジアムで公式練習を行った。
以下、練習後の選手コメント

●FW岡崎慎司(清水)
―別メニューだったが?
「大丈夫です」
―右太腿裏の状態は?
「表面が腫れているだけ。しっかりやりたい。ここまでみんなで戦ってきて、苦しいときも同点に追い付いたり、そうやってチームでやってきた。いない選手の分まで頑張りたい」
―裏を狙う?
「取りやすいと思うし、取れなくても繰り返すだけ。(本田)圭佑とは『絶対優勝しよう』と話した」

●MF遠藤保仁(G大阪)
―31歳最初のゲームが決勝だが?
「楽しみな試合だし、こういう試合をやれることはなかなかない。日本らしいサッカーをして、いい結果を出して、日本に帰りたい」
―ゲームプランは?
「最初、向こうが来るか分からないけど、来たらセーフティーに、いつもの形でやりたい。自分たちのリズムで入って、慌てずにしっかり状況を見ながらやりたい」
―オーストラリアにはドイツW杯で負けている。
「大きいので、フィジカルを前面に出した戦いには注意しないといけない。個々の能力も高いし、1対1、球際の強さは今まで以上に意識したい」
―セットプレーでは分が悪い?
「身長の差は埋められない。体をぶつけたり、セカンドボールを拾ったり、一発目でやらせなければいい。ドンピシャリで合わせられたらしょうがない」
―攻撃の狙いは?
「ただ単に入れても跳ね返される。工夫しすぎても逆に失敗するし、普通にやるときは普通に。多少高さを意識してやりたい」
―チームメイトから誕生日のお祝いは?
「まだですよ。これからじゃないですか。毎回、ケーキを出してくれるので。盛大なお祝いではない。代表で誕生日を迎えられて幸せ。家族とはこれから何度でも一緒に迎えられる。現役でいるうちは、代表で誕生日を迎えたいと思っている。(代表で誕生日を迎えるのは)8、9回目だけど、だいたい合宿中に誕生日を迎えることが多かった。試合前というのはめずらしい。バーレーンのときは自分が出られなかったから……」

●MF長谷部誠(ボルフスブルク)
「ボールを回して、しっかり自分たちで組み立てて、攻撃的なサッカーをしたい。今はアジアレベルで戦っている。今はまだやられてないかもしれないけど、世界と戦うことになったら相手のレベルも上がるので、こういうサッカーはなかなかできない。そういう中でもできるように、いつでもしっかりできるようにしたい。韓国戦も前半は良かったけど、後半はちょっと落ちた。そういうところをもっとできればいいなと思っている」
―守備面は?
「今は守備の部分で組織立ってやらなくても個々の能力でボールを取れたりする。守備に関してはこれから」
―コンビネーションは良くなっている?
「長い間一緒にやっていれば、上手くいくところもあるけど、先発以外のメンバーの押し上げというのは正直もうちょっと感じたい。もちろん1人、2人欠けても補う力はあるけど、もっともっと押し上げはほしい」
―監督の攻撃面の指示は?
「縦の意識のことは言っているけど、まだアジアレベル。オーストラリアは世界基準だし、そういう意味でも明日はいい試合になる」
―守備で大事なことは?
「守備は考えないといけない。韓国戦もそうだったけど、守備の意識をもっと高めないとやられてしまう。相手はロングボールを多用してくるので、そこのこぼれの意識をしっかり持ちたい」
―監督は「団結力」を評価していたが?
「W杯のときから実感してやってきているし、みんなで意識し合ってやっているから。点を取ったらベンチもみんなで喜んだり、ロッカールームで出ていない選手がサポートしたり。そういうところだと思う」
―カタール戦のあとに一体感が出た?
「最初は若い選手はお客さん感覚のところがあって、自分たちが戦うという心構えが正直、なかったように感じていて、それを(年齢が)上の選手が言って、意識を変えてくれたと思う」
―最初の試合のあと、控え選手に感想を聞いたそうだが?
「ベンチの意識も把握しないといけないと思ったので、岩政さんとかに聞いて。どういう雰囲気だったかとかも聞いたし、みんなで話し合ってやらないといけないと思ったので」
―縦パスの意識が強い?
「トップに早く入れるというのは考えている。リスクのあるパス。DFラインと中盤の間にボールが入るとチャンスになる。そこは意識している。チャレンジのパスはいいと思うけど、後ろからつつかれたり、そういうのは気を付けないと」
―決勝で大事なことは?
「ここまで来たら試合への持って行き方。あとは個人個人。自然体で行きたい」

●MF藤本淳吾(名古屋)
「いい準備ができている。明日が最後だし、勝って終われるようにチーム一丸となってやっていきたい」
―昨日「セットプレーをやれば先発が分かる」と話していたが?
「明日になれば分かると思います(笑)。そういうのを言っていいのか分からないので」
―準備はできている?
「モチベーションは高いし、ここまで来たら優勝しかない。優勝を目標にしてきたし、あと1つ勝てばアジアチャンピオンになれる。優勝すれば、コンフェデの出場権も取れる。タフなゲームになると思うし、しっかり集中して臨みたい」
―ピッチコンディションは?
「きれいでした。水をまくと滑るかもしれないけど、日本のグラウンドとそんな変わらない」
―岡崎とのコンビネーションに不安はない。
「(本田)圭佑も含めて、オカ(岡崎)ともしっかりコンビネーションを合わせてやっていきたい」
―初戦から試合間隔が空いたが?
「そこらへんは大丈夫。ずっと空いていたわけじゃない。やっているうちに慣れると思う」

●MF柏木陽介(浦和)
「出たらどうしようというのは、もう頭に入っている。上手い選手がいっぱいいるし、相手は小回りがあまり利かない感じがあるので、自分が出たら、はたいて前に出るとか、簡単にやって。あとは人のため、チームのために動くということをやっていければ」
―サウジ戦では攻撃で物足りなかったと言っていたが?
「いいトラップで前を向けなかったりしたので。そのへんで落ち着いてプレーできれば。スタメンじゃなくても、スタメンでも優勝したい一心なので、チームのために全力を尽くしたい」
―ケガ人が多くて、いろんなポジションで可能性があるが?
「どこで出ても変わらない。チームでやるべきことをしっかりやるだけ。あとはミスを少なく、シンプルにやることを心がけたい」
―久しぶりの代表で決勝の舞台に立つ可能性があるが?
「最高の舞台だと思うし、ここで出れるかどうかで“持っている、持っていない”が自分の中にあると思う。途中から出て決めるチャンスもあると思うし、自分にチャンスがどういう風にめぐってきて、そこで自分がどういう風に出せるか。不安もあるし、緊張もあるかもしれないけど、それよりもここで(テレビの)視聴率も高い中で活躍できたら最高だなと思う。常にいいイメージだけを抱いて、アシスト、ゴールをイメージして試合に臨みたい」
―サウジ戦のあとに高い位置でもらうのが怖かったと言っていたが?
「練習でだんだん慣れてきたし、周りとの連係も取れてきた。もらうのは怖くなくなってきた。逆にボランチのところでもらう方が怖くなってきたくらい」
―チームがまとまってきたと感じたタイミングは?
「松井さんがケガしたあたりから、チームとしてやらないといけないという感じになった。そのときにホンディー(本田圭佑)もケガして、2人いない中でどう戦うかというところで、俺を含めてサブに自覚が出た。自分が出たときにしっかりしなければいけないと思ったし、雰囲気づくりもよくなった。監督にも初戦の試合前の雰囲気がすごい悪かったと言われたので、みんなも意識してさらに良くなった。あとは上の人が上手く引っ張ってくれているから、俺らも怖がらずにプレーできている」

●DF吉田麻也(VVV)
―ピッチコンディションは?
「いいグラウンド。ただ、ライトが多い。ライトの位置もあるし、ロングボールが増えると思うので気をつけないといけない。でも、相手も一緒だから」
―オーストラリアの印象は?
「前に強い選手がいる。1人が寄せて、1人がカバーして。だれが行くのかを曖昧にせず、ハッキリさせたい。ボールは日本が長く回せると思う。セカンドボールを拾えれば、大きなピンチを招くことはないと思う」
―2トップに対しては?
「最初の競り合いで勝てればいいし、セカンドボールが大事。そこを気を付けたい」
―マークは決めている?
「そういうのはない。左右、入った方に行く。マンツー気味ではない」
―ケネディはいないが、ケーヒルも空中戦に強い。
「ケネディがいなくても、蹴ってくることが多いし、そこでのフィジカル勝負になる。2トップは経験もあるし、能力も高い。そこの戦いで負けたくない。プレミアリーグ(エバートン)でやっている選手に競り勝って、これからの財産にしたい」

●DF内田篤人(シャルケ04)
―チームの雰囲気は?
「いいと思います」
―厳しい試合を経験して良くなってきた?
「良くなっていかないと、決勝まで来れない。最初あまり上手くいかない方がいい。初戦で引き分けたり、そういう方が順調すぎるよりいい」
―長期間の合宿で監督の考えも浸透した?
「人間的によく見ている。こいつはこういうやつだなとか、こいつはちょっかい出していいなとか。試合に出ている人、出ていない人に関係なく、練習の指示も出している」
―藤本が右サイドに入る可能性もあるが?
「(藤本)淳吾さんが入ったら、オカちゃん(岡崎)が左に回ると思う。淳吾さんは俊さん(中村俊輔)と似ている。左利きで、ボールを持てて、散らしてくれる。だれが入っても大丈夫。サイドチェンジを早くして、回数を増やしたい。パス回しが大事なんじゃなくて、ゴールに行くことが大事」

●DF長友佑都(チェゼーナ)
―クロスの狙いは?
「危険なゾーンに放り込むようにしている。(前田)遼一さんとオカ(岡崎)はクロスに対するエリアが広いので。明日勝って、侍になります」

(取材・文 西山紘平)

▼関連リンク
アジア杯2011特集

TOP