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大島ヒールパスから原川同点弾も、U-18代表候補は清水に惜敗

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[6・29 練習試合 U-18日本代表候補2-3清水 三保]

 U-18日本代表候補は29日、清水エスパルスと練習試合を行い、2-3で敗れた。
 
 4-4-2システムのU-18代表候補の先発はGKが櫛引政敏(清水)。4バックは右から松原健(大分)、櫛引一紀(札幌)、相馬大士(柏)、佐藤和樹(名古屋U18)。中盤は熊谷アンドリュー(横浜FMユース)と原川力(京都U-18)がダブルボランチを組み、右が大島僚太(川崎F)で左が榊翔太(札幌U-18)、縦関係の2トップは近藤貫太(愛媛FCユース)の前方に宮本拓弥(流通経済大柏高)が入った。

 ボールを支配する清水に対し、U-18代表候補はその攻撃を凌ぎながら反撃を狙う展開となった。先制されたものの、その直後にPAへ入り込んだ大島が右スローインをダイレクトのヒールパス。後方から走りこんだ原川が同点ゴールを決めた。それでもチームは直後に再び勝ち越されると、後半に交代出場のFW三根和起(京都U-18)が清水ゴールを破ったものの、好機を活かしきれずに2-3で競り負けてしまった。

 試合後、チームを離れて川崎Fへ戻った大島は「先制された直後に追いついたのに、気の緩みがあって勝ち越されてしまった。もっと練習してコミュニケーションの部分と決定力の部分を高めていかないといけない。自分はリーダーシップを取ってほしいと言われているし、やるべきことをしっかりやりたいと思う」と話していた。

 この試合では今季J2で3試合に出場しているMF為田大貴(大分U-18)が29日のJ2でベンチ入りするためにチームを離れていたものの、櫛引政、松原、櫛引一、相馬、大島と5人のJリーガーが出場。コミュニケーション不足など課題はあったが、松原は「サイドにボールが入ったときにプレッシャーを連動して取ることができていた。早いリスタートからゴールも取れた」と手ごたえを口にする。5月の大阪合宿ではガンバ大阪に0-4で敗れたが、関係者も内容面の向上を口にするなど、少しずつ前進することができている。

 今回の合宿には参加していないが、U-18世代には今シーズンすでにJ2で5ゴールを挙げているFW久保裕也やJ注目の大型アタッカー、白崎凌兵(山梨学院高)といった期待の戦力もいる。吉田靖監督はU-17代表組の合流も示唆していたが、10月開幕のU-20W杯のアジア1次予選までどれだけチーム力を高めることができるか。09年U-17W杯を経験している松原は「監督も言っていたけれど、世界は甘くない。もっと厳しい状況で戦わなくてはいけないですから」。内容の向上、Jクラブ相手の健闘で満足することなく世界舞台を想定してチーム力を高めていく。

[写真]清水戦に先発した松原(左)と相馬は静岡産業大戦を欠場
(取材・文 吉田太郎)

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