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[なでしこ]なでしこジャパン、苦しみながらも川澄、田中、OGで3発発進!!

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[9.1 ロンドン五輪女子アジア最終予選 日本3-0タイ 中国・済南]

 なでしこジャパン、苦しみながらも白星発進! ロンドン五輪アジア最終予選が1日に中国・済南で開幕した。日本女子代表は初戦でタイ女子代表と対戦し、3-0で勝利した。11日間で5試合を戦う過酷な連戦を見据え、中盤の選手を中心にターンオーバー制を採用。MF澤穂希らW杯ドイツ大会優勝メンバーを大幅に温存した。立ち上がりこそ苦しめられたが、後半16分にMF川澄奈穂美(INAC神戸)のゴールで先制すると、同30分にはDF田中明日菜(INAC神戸)の国際Aマッチ初ゴールで追加点。終了間際の45分にはFW大野忍(INAC神戸)の右クロスがオウンゴールを誘発し、3発勝利となった。中1日で迎える次戦は、韓国女子代表と対戦する。

 システムはこれまで同様に4-4-2を採用。GKはW杯では出場がなかった福元美穂が務めた。またDF岩清水梓が出場停止のDFラインは、右から近賀ゆかり熊谷紗希矢野喬子鮫島彩。岩清水に代わって、ベテランの矢野が先発した。中盤はW杯メンバーから大きく入れ替え、ダブルボランチを宇津木瑠美田中明日菜。2列目は右に高瀬愛実、左に上尾野辺めぐみ。2トップは永里優季と川澄奈穂美が組んだ。若手主体のメンバーでアジアでの戦いはスタートした。

 立ち上がりは、なかなかリズムをつかめずに試合は進む。ポゼッションでは大きく上回るものの連携が上手くいかずに中盤でミスを連発。決定的に相手を崩す場面はなく、ミドルシュートを打つことしかできない。開始直後の2分には右CKからショートコーナーで受けた鮫島がミドルシュートを狙うも枠を外れる。同8分には左CKからつなぎ、川澄が左クロス。フリーの永里優がヘディングシュートを打つもGKに止められた。同14分にはカウンターから最初のピンチを迎えるも、近賀がストップ。その後はチャンスをつくらせなかった。しかし、対する日本も決定機はつくれず。同42分には攻め上がった鮫島がミドルシュートを狙ったが、クロスバー上方へ外れた。前半をまさかのスコアレスドローで折り返す。

 後半に入り、流れを変えたい日本は宇津木に代えて、W杯で全6試合に先発フル出場したMF宮間あやを投入した。宮間が2列目左の位置に入ると、上尾野辺が一列下がり、田中とダブルボランチを務めた。宮間投入によって、相手DFラインの裏を狙った攻撃が増え、立て続けにチャンスをつくる。後半10分には宮間の絶妙なスルーパスに永里優が抜け出したがGKと交錯。得点にはつながらなかった。

 しかし後半16分、待望のゴールが生まれた。ハーフウェーライン付近で川澄が頭でボールを落とす。拾った永里優が左サイドの上尾野辺へパス。最後は上尾野辺からのパスに走り込んだ川澄が右足で詰めて、ゴールを決めた。日本がようやく先制点を奪った。1点リードで迎えた同20分には高瀬に代えて、FW大野忍。同29分には永里優に代えて、FW安藤梢を投入して追加点を狙いにいく。

 すると後半30分、宮間の右CKにファーサイドの田中がワントラップから右足シュート。2-0に突き放すゴールを決めた。田中が自身初の国際Aマッチゴールでチームに勢いをもたらした。前半終了間際の45分には大野が右サイドからドリブル突破。トップスピードから切れ込んでの右クロスは相手DFのオウンゴールを誘発。3-0と試合を決定付けた。そのまま試合は終了し、なでしこジャパンが白星発進に成功した。

 試合のテレビインタビューで佐々木則夫監督は温存する予定だった宮間の投入について「使いたくはなかった」と厳しい表情。それでも「前半は良くなかったが勝ち点3を取れたこと。結果的に3点差で勝ったことは良かった」と勝利に安堵の表情を浮かべていた。日本女子代表は3日に韓国女子代表と対戦する。

[写真]先制点は上尾辺(左)のアシストから川澄がゴール


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