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U-15代表の弟・高聖もアジア予選奮闘中、酒井高がまず五輪切符を

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[9.21 ロンドン五輪アジア最終予選第1戦 U-22日本代表2-0U-22マレーシア代表 ベアスタ]

「より前への攻撃性を出したい」という関塚隆監督のプランにより、U-22日本代表の左SBとして先発した酒井高徳(新潟)。先発濃厚と見られていた6月のアジア2次予選直前に負傷するなど、これまで怪我でチャンスを失っていたが、この日は同世代のMF原口元気、MF扇原貴宏とのトライアングルで左サイドを攻略。自らもドリブルで仕掛けて決定的なクロスを放り込むなど存在感を放った。

「タカ(扇原)や元気(原口)は下のカテゴリーでずっとやってきた仲なので、非常にコミュニケーションを取りやすいし、(普段から)2人とも遠慮なく言ってくる。ボクも要求する訳だし、それが非常にいい連動を生んだのかなと思う。日ごろから要求しあっていることが試合にいい影響を与えたのではないかと思う。3人で非常にいいコンビネーションができた」とコンビネーションについては満足げ。一方で「リスク犯して出て行かないといけないと思うし、前半のうちにもうチョット相手に圧力かけてもよかった」と語り、前半終了間際から出場してきた相手MFワン・ザハルル・ニザム・ワン・ザカリアとのマッチアップについて「あまり高い位置でボールをもたれなかったので慌てて対応することはなかったが、ドリブルでどんどん前に来る選手だったので。交わされたくはなかったけれど、1本やられてしまったのでその1本を減らすのが自分の課題だと思う」と反省することも忘れなかった。ただ、同世代の選手たちの中でいち早くA代表に招集されるなど期待を集めてきた実力派SBは、再び訪れたチャンスでほぼミスなく90分間を戦い抜き、しっかりと結果を出した。

 酒井高は現在、兄弟揃って世界切符をかけたアジア予選を戦っている。酒井高は新潟のチームメートで、今年Jデビューを果たした弟・宣福がいるが、末弟の高聖(新潟ユース)はU-15日本代表の一員として現在開催中のAFC U-16選手権予選(ラオス)を戦っている。CBのレギュラーとしてプレーする高聖の活躍もあり、チームは1試合を残してグループ1位。22日に行われるベトナムとの最終戦を引き分け以上で終えれば、13年U-17W杯の出場権をかけたAFC U-16選手権2012に進出することが決まる。「頑張っているみたいなので。帰ってきたら話を聞きたいですね。アドバイス? まずは話を聞いてみてから」と笑顔を見せた酒井高。まずは兄がロンドン五輪出場権をつかむ。

(取材・文 吉田太郎)
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