beacon

[五輪最終予選]清武&山村はシリア戦メンバー入り!懸念のU-23代表主力組にゴーサイン

このエントリーをはてなブックマークに追加
 懸念されていた2人の柱についてはゴーサインが出た。発熱のために14日から22日まで行われたU-23日本代表候補のグアム合宿に遅れて参加していたMF清武弘嗣(C大阪)と、昨年9月の左第5中足骨骨折から回復を目指してきたMF山村和也主将(鹿島)がロンドン五輪アジア最終予選第4戦・シリア戦(2月5日、アウェー)のメンバー入り。昨年11月に国立競技場で行われたホームのシリア戦は清武がA代表との過密スケジュールを考慮して、また山村は骨折からのリハビリ中のために参加することができなかったが、同9月の第1戦、マレーシア戦以来となる主力2人の復帰となった。

 清武はグアム合宿のために予定通りに集合しながら発熱し、18日からチームに合流。調整遅れが心配されていたが関塚隆監督は清武について「昨日の紅白戦、後半のところにも何とか間に合って合流した。彼のところでボールが非常に集まりますし、攻撃守備のところのリズムというものが生まれるな、というところは(シリア戦も)期待している」とコメントした。

 マレーシアとの初戦ではDF3人を引き付けてからの右足アウトサイドでの絶妙スルーパスでMF東慶悟の先制ゴールをアシストし、FW永井謙佑へのループパスでFW山崎亮平のゴールを演出していた清武。ホームのシリア戦で2得点を挙げているFW大津祐樹のアウェーシリア戦招集についてはまだ調整中という段階だが、A代表でも欠かせない存在となりつつあるエースの復帰によって、アウェーでの勝ち点3獲得の可能性は広がりそうだ。

 また“条件付き”ながら山村の先発復帰への道も開けてきた。昨年12月下旬に3日間行われた千葉合宿では「ある程度走れるようになって、いい感じで来ているけど、まだ中(全体練習)に入っていないので分からない」と復帰時期の明言を避けていた山村だが、関塚監督はグアム合宿での状態を見て「試合は3か月離れていたけれど、体力的なところは大分改善というか、試合での体力というのは問題ないなと。それに関する判断力というか、その辺のプレーというのはやればやるほど上がってきていると思いますし、これからトレーニングマッチを含めて2週間ありますから、そこでしっかりとやっていけば戻ってくる。いい形と言うか、順調に回復しているんじゃないかと感じています」とシリア戦へ向けた前向きな回復状況を説明。「あとは実際、試合をやった中での判断になるかなと思います」と話し、28日のU-23カタール代表戦、31日のU-23イラク代表戦の2試合の練習試合がシリア戦での山村起用への判断基準となることを明かした。

 かと言って9月から公式戦出場がなく、まだ万全とは言えないだけに、ロンドン五輪への天王山であるシリア戦に間に合うかどうかは未知数。ただ、昨年11月のシリア戦では相手の攻撃力に押し込まれる場面もあっただけに、守備能力も高いチームの柱・山村復帰への期待は高まる。主力2人の復帰で関塚ジャパン勝ち点3獲得の可能性をより高められるか。

(取材・文 吉田太郎)

TOP