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[五輪最終予選]「ノルマは失点ゼロだった」守備陣は無失点で奪首に貢献

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[2.22 五輪アジア最終予選 マレーシア0-4日本 クアラルンプール]

「自分のゴールより、点をやってはいけない試合だった」とDF酒井宏樹(柏)が言った。「ノルマは失点ゼロで試合を終えることだった」。DF濱田水輝(浦和)が力を込めた。

「守備陣が体を張ってくれた。チームとして全員が同じ方向を見ていた。意思統一できた結果がスコアに表れた」と振り返ったのは、シリア戦の2失点から立ち直り、危ない場面を冷静に切り抜けた守護神のGK権田修一(F東京)だ。

 日本の試合直後はバーレーン対シリアの結果が分からなかったため、「4-0が十分なスコアか分からない。ホテルのテレビで見られたらシリアの試合を見ると思う」(濱田)「みんなで5点取ろうと話していた」(MF山口螢)と、笑顔を見せる選手はいなかった。全体的には「あと1、2点取りたかった」というムードが強かったが、終わってみればシリアが敗れたため、首位へ再浮上した。

 権田は「勝った試合からでも学べる。今日の試合からも課題を見つけながら、チームに戻ってやっていきたい」と、すでに先を見据えていた。大量得点での勝利を義務付けられながら、要所を締める集中力の高さでチームをロンドン五輪へ大きく前進させた守備陣もまた、試練を経てひと回り成長していた。

(取材・文 矢内由美子)

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