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鮮やかな得点を挙げた横浜FC・MF佐藤「道が見えました」

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[7.1 J2第22節 町田0-4横浜FC 町田]

 今の横浜FCを象徴するような、鮮やかなゴールだった。1-0で迎えた前半ロスタイム、左SBの阿部巧から中央にいたMF高地系治にパスが出る。この瞬間、後方から最前線にMF佐藤謙介が駆け上がっていた。高地は前線の密集にいたMF野崎陽介にパスを送ると、野崎はヒールでボールを落とす。そこに走り込んだ佐藤が、トラップから流れるような動作で右足からシュートを放つと、ボールは美しい弧を描き、町田ゴールに突き刺さった。3人目の動きどころか、4人目の動きで挙げた鮮烈なゴールだった。

「道が見えました。系治さんと、ノザさんを信頼して。シュートを打つまでの時間もだいぶ余裕がありましたし、GKも見えましたし。あのゴールは周りのみんなに感謝します」と、ご機嫌の佐藤は得点場面を振り返り、「細かい所でもしっかりトラップとパスを転がせれば打開はできると思っていますし、練習の成果かなと思います」と、練習からの積み重ねの結果であることを強調した。

 大卒2年目の佐藤は、自身のプレーの幅を広げる必要性を口にする。

「守備だけではなく、ゲームをつくるだけではなくて、しっかり最後にゴール前に顔を出して、得点に絡みたい。そうすれば、もっともっと攻撃のバリエーションも増やせて、チームのプラスになる。練習からやっていきたいと思います」

 4-0の大勝にも、「まだまだ完璧ではない。もっともっと高められる」と、浮かれることはない。

「4-0は快勝と言えば快勝ですが、まだまだ埋めなければいけないところはあるので、もっと意識して、もっと上を目指してやっていきたいです。J1昇格と優勝を目指すためには一つひとつの試合を落とさないようにしないといけない。勝った後だからこそ、気を引き締めたい」

 理想的な試合で後半戦のスタートを切った横浜FC。チーム状態も理想的であることが、「みんなが楽しんでいます」と話す佐藤の言葉から、伝わってきた。

(取材・文 河合拓)

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