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同点ゴールの川崎F MF大島「宏矢がスペースをつくってくれた」

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[9.15 J1第25節 川崎F 2-2 鹿島 等々力]

 負ければ今季初の3連敗となる川崎フロンターレを救ったのが、MF大島僚太だった。後半33分、左サイドでDF山越享太郎とワンツーを交わして、ボールを持ち上がると、鹿島守備陣が中央にぽっかりと空けたスペースを見逃さなかった。ドリブルでボールを運び、右足を一閃すると、ボールはGK曽ヶ端準の手を弾き、ゴールに吸い込まれて行った。

 殊勲の19歳は、学年では一つ下になるが、同じ19歳のFW風間宏矢の動きを称賛した。「最初は宏矢とワンツーをして、崩そうとしました。でも、宏矢がうまくDFを引き連れてサイドに流れて行ってくれたので、そのスペースを使うことが出来ました」と振り返る。スペースが大きく空いていたため、さらにドリブルで突き進むこともできそうだった。それでも、距離のある位置からシュートを打った理由については「運ぶこともできたと思うけれど、PA内までボールを運んで打てなくなるよりは、打てるときに打とうと思いました」と説明した。

 前半26分に、強烈なFKを枠内に飛ばしながらも、GK曽ヶ端の好セーブに遭ったMF中村憲剛は「あれが入らなくて、なんで僚太のが入るんだろう(笑)」と首を傾げる。大島自身も「普通に打ちました。特に回転もかけていないですし、ブレ球とかではありません。最初は止められたと思いました」と言いつつも「しっかり当たっていたので、入って良かったです」と、今季3点目のゴールを喜んだ。

 得点の場面では満足のプレーができた一方で、前半戦のプレーには反省を口にする。

「前に入っていた憲剛さんに相手が1枚ついていた。その分、ボランチの(風間)宏希と自分は空いていたので、もう少し前にボールを運んでいければチャンスも増えたと思う。前半の立ち上がりに2失点したことが苦しんだ原因だと思うので、次は立ち上がりのミスを失くせば自分たちのペースで試合を運べると思うから、立ち上がりのミスをなくしていきたいです」

 プロ2年目の大島は「積極的に(シュートを)打って行こうという意識もあるし、2年目で慣れてきて、周囲が見えるようになった」と手応えを口にする。連敗を2で止めるゴールを決めたボランチは、次節・F東京との多摩川クラシコで、リーグ戦約2か月ぶりの勝利を目指す。

(取材・文 河合拓)

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