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川崎Fが多摩川クラシコを2-1で制し、リーグ戦7試合ぶりに勝利

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[9.22 J1第26節 F東京 1-2川崎F 味スタ]

 J1は22日に第26節を各地で開催し、味の素スタジアムではFC東京川崎フロンターレを迎えている。試合は前半、ホームのF東京が圧倒する。シュート数を9対1と押し込むが、得点は挙げられない。後半に入り、先制したのは川崎Fだった。FW楠神順平が得意のドリブルでDFをかわして、先制点を流し込む。さらに9分にはFKからDFジェシが初ゴールを挙げる。F東京も途中出場したFWエジミウソンが移籍後初ゴールを決めたが、反撃もここまで。2-1で川崎Fが勝利し、7試合ぶりに勝ち点3を手にした。

 F東京は25節の清水戦(2-2)から、スタメンを2人変更している。出場停止の解けたMF長谷川アーリアジャスールが復帰し、負傷離脱から復帰後も途中出場が続いていたMF羽生直剛が、10節の新潟戦(2-0)以来の先発復帰を果たした。対する川崎Fは、前節の鹿島戦(2-2)から3選手が変わっている。DF田中裕介、DF井川祐輔が出場停止。DF伊藤宏樹、DFジェシがスタメンに入り、FWに楠神順平が起用された。

[スタメン&布陣はコチラ]

 前半はF東京が主導権を握る。2分にMF米本拓司のミドルシュートを皮切りに、川崎Fを押し込んだ。プレスが連動しきれない川崎Fに対し、細かくパスをつなぎながら、ボールを敵陣まで運び、シュートを打ち続ける。MF石川直宏やMF長谷川アーリアジャスールもPA内に侵入するなど、人数を掛けた攻撃を見せたが、決定機を生かせない。前半41分にもMF梶山陽平が強烈なシュートを放ったが、GK杉山力裕がパンチングしたボールはクロスバーを叩いた。

 川崎Fは前半14分にMF中村憲剛が自陣からパス交換でボールを運び、PA内に侵入してシュートを放った。惜しくも右に外れた、このシュート場面以外はF東京に押し込まれて、シュート1本で前半を折り返している。しかし、後半開始直後に試合を動かしたのは川崎Fだった。中村、MF山瀬功治が細かくパスをつなぎ、前線を走る楠神にパス。PA内でDFをかわした楠神は、GK権田修一の脇を抜き、ゴールネットを揺らした。先制して勢いに乗る川崎Fは、さらに同9分にも中村のFKからジェシがヘッドで追加点を決め、2-0とリードを広げた。

 後半18分、F東京は足をつった米本を下げ、前節の清水戦で初ゴールを挙げたMFヴチチェビッチをピッチに送り出す。さらに23分にもF東京は丸山を下げて、MF登録の田邉草民を左SBで起用する。川崎Fの守備ブロックを崩せないF東京は、24分に石川がミドルシュートでゴールを狙うが、ボールは左に外れる。さらに26分には高い位置でボールを奪うと、最後はルーカスがシュートしたが、杉山が触ったボールは、再びクロスバーを叩いた。

 後半26分に川崎Fは足をつったFW風間宏矢を下げて、FW小松塁を起用する。F東京は30分に羽生を下げてFWエジミウソンを入れ、2トップに変更した。川崎Fも32分に先制点を挙げた楠神を下げて、MF登里享平を送り出した。36分には敵陣深くでボールをキープした小松が、一度はボールを奪われるが、再び奪い返し、ゴール前に折り返す。最後は中村がシュートを打ったものの、ボールはクロスバーを大きく越えて行く。

 後半43分、F東京はヴチチェビッチが高い位置で中村からボールを奪う。そのボールを右サイドのエジミウソンに展開すると、エジミウソンが右足でゴールを決めて1点を返す。ロスタイムに入り、川崎Fは途中出場した小松を下げて、MFレネ・サントスを送り出した。このまま川崎Fが2-1で逃げ切り、勝利。今季4節でF東京に0-1で敗れた借りを返し、今季の多摩川クラシコを1勝1敗とした。

(取材・文 河合拓)

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