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昨季開幕9戦負け無しの仙台が第2節で初黒星も「これで終わりではない」

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[3.9 J1第2節 鹿島3-2仙台 カシマ]

「あの2、3分をめっちゃ後悔している。せっかく1点返してくれて、『さぁ、ここから』というところで失点してしまったので、悔しかったです」。ベガルタ仙台の選手会長、DF渡辺広大は同点に追いついた1分後、2分後に立て続けに奪われた2点を残念がった。
 
 決して悪い内容の試合ではなかった。ACL初戦でも見せた4-3-3システムでチャレンジした一戦では中央でボールを引き出し、自ら前を向いてマークを外す動きも見せたMF梁勇基を軸としたポゼッションや、サイドへの展開からチャンスをつくり出す。6分にはカウンターからドリブルで持ち込んだMF太田吉彰が左足を振りぬき、25分にはペナルティーアークやや外側から梁が放った右足FKが鋭くゴールを捉える。またMF鎌田次郎のくさびのパスをFW赤嶺真吾が落とし、これに走りこんだ梁の強烈な右足シュートがゴールを襲う場面もあった。

 シュートブロックしたボールがゴール前のダヴィの目の前へ飛んでしまうアンラッキーな形から失点したものの、それでも後半開始直後に右中間の太田が鋭いターンからPAへ切れ込み、右足で同点ゴールをねじ込んだ。ただ、この直後に渡辺が悔しさを滲ませていた連続失点。追い込まれたチームは22分にカウンターから交代出場のMFヘベルチがドリブルで左サイドを駆け上がり、最後は中央のFWウィルソンが左足で決めて1点差へと迫る。だが、試合終了間際に赤嶺が放ったヘディングシュートなど後半だけでシュート12本を放ちながらも惜敗した。

 昨年は開幕4連勝で初黒星を喫したのは第10節の清水戦。それが今年は早くも2試合目で黒星がついてしまった。それでも太田は「まずは内容よりも勝利を届けたかったので残念ですけれど、これで終わりではない。たかが2試合終わっただけなので最後まで自分たちのサッカーを貫いて今シーズンこそ優勝できるように頑張りたいです。自分たちのやっていることを信じて、次こそは勝てることを信じてやりたい」と力を込めた。DF角田誠ら負傷者が続出しているが、昨年準優勝チームの底力は十分。次節の初勝利から必ず巻き返す。

[写真]仙台は太田の同点ゴールも……

(取材・文 吉田太郎)

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