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黒津2ゴールも横浜FCは10人の岐阜とドロー

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[10.23 J2第35節 横浜2-2岐阜 ニッパ球]

 J2は23日に第35節2日目を行ない、横浜FCFC岐阜が対戦した。6試合無敗の横浜FCは、前半37分に9試合ぶりに先発出場したFW黒津勝のゴールで先制する。後半、点の取り合いになると2-2で迎えた26分には岐阜のFW中村祐輝が2度目の警告を受けて退場となる。数的優位の状況でボールを保持する横浜FCだが、最後までゴールを決めることはできずに2-2で終了。勝ち点1を分け合う結果となった。

前半37分に9試合ぶりに先発出場したFW黒津勝のゴールで先制する。後半開始直後に同点に追い付かれる。そのも5分後には黒津が自ら得たPKを決めて、再びリードする。

 第37節から中2日での試合になった両チームは、ともにスタメン2選手を変更した。横浜FCは、2トップに黒津とFW小野瀬康介を起用。一方の岐阜はDF田中秀人とMF益山司が先発に名を連ねた。
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 前半3分に岐阜は右から崩して、中央でFW中村祐輝がシュートもGKシュナイダーの正面を突いた。同5分には横浜FCもPA外からFW黒津勝がシュート。これがDFに当たって浮いたところにMF野崎陽介が詰めて、こぼれ球をMF高地系治がシュートしたが、こちらもGK高木貴弘に阻まれた。

 さらに前半7分にも横浜FCは決定機をつくる。最前線の黒津がDF新井辰也からボールを取り返し、PA内にドリブルで仕掛ける。ゴール前に走り込んだ野崎にラストパスを送るが、これがズレてしまい、絶好のチャンスでシュートまで持ち込めなかった。

 両チームともにパスミスが多く、決定機がつくれない。その中でも前半21分に横浜FCはCKからDF野上結貴がヘディングでゴールを狙ったが、シュートはわずかに右へ逸れて行った。その直後には岐阜も右サイドからクロスを入れて、中村とMF美尾敦が飛び込んだが、動きが重なってシュートは打てなかった。

 岐阜に圧力をかけられていた横浜FCだったが、MF佐藤謙介が流れを変える。自陣で相手のプレスをかわして、前にボールをつなぐ。そこからCKを得ると、高地がゴール前に入れたボールを黒津がジャンピングボレーで合わせる。1バウンドしたボールはGK高木が伸ばした手の先を抜けて、ゴールに吸い込まれた。前半ロスタイムには岐阜も、右に流れた美尾がゴール前にクロスを入れる。これをFW樋口寛規がボレーで狙ったがシュートは大きく枠を越えて行き、決定機を生かせない。このまま横浜FCが1点リードで前半を折り返す。

 後半の立ち上がり、横浜FCは同点ゴールを許してしまう。DF中島崇典のヘディングを樋口に拾われ、縦に突破される。折り返したボールをMF染矢一樹に決められて、試合を振り出しに戻された。それでも同8分には中島が左から中央にパスを通す。これを黒津がスルーし、MF武岡優斗が折り返したボールを受けようとしたところ、PA内で倒されてPKを獲得。これを黒津が自ら決めて、再びリードした。

 流れを変えたい岐阜は後半16分、美尾を下げてMFスティッペをピッチに送り出す。するとこれが奏功する。同19分、左CKからDF田中秀人がニアサイド、ヘッドですらしたボールをスティッペがゴールに突き刺し、同点に追い付いた。

 反撃ムードの岐阜だったが、後半26分には中村が2度目の警告を受けて退場となる。横浜FCは小野瀬を下げてDF市村篤司、さらに黒津に代えてFW田原豊を起用した。対する岐阜は32分にMF服部年宏を下げて、MF李漢宰をピッチに送り出す。数的優位の横浜FCは、後半40分に寺田のパスを受けた田原が左足でシュートを打つが、枠を捉えられない。

 残り5分を切り、横浜FCはDFペ・スンジンも最前線に上げてパワープレーに出る。ロスタイムの4分間も岐阜のゴール前に圧力を掛けたが、決勝点を挙げることはできずにタイムアップ。わずかながらプレーオフ進出に望みを残す横浜FCは7試合連続無敗だが、痛恨のドローに。一方、残留争いの渦中にいる岐阜にとってはポジティブな勝ち点1となった。

(取材・文 河合拓)


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