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「むしろやりやすい」 SBの新たな才能、名古屋3年目田鍋が新境地開拓

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[3.8 J1第2節 大宮1-2名古屋 NACK]

 今季の名古屋グランパスの布陣を見て、まず目を引くのがDFラインの若返りだ。昨年までのレギュラーは田中マルクス闘莉王を除く3人が移籍。必然的に若返りを図らざるを得ない状況となった。特にSBに関しては、候補を見渡してもそこのポジションを専門的にする選手は少なく、誰が収まるのかに大きな注目が集まった。

 当初は3バックシステムの導入も検討していた西野朗新監督。しかし最終的に選択したのは4バック。闘莉王以外の3人を特別指定の大学生を含む、3年目までの若手で構成させることだった。

 そんな中で新たな才能が開花しつつある。右SBを任されている高卒3年目田鍋陵太(=写真左)だ。世代別代表で活躍するなど、本来は攻撃的なポジションでのプレーを得意とするMFだが、思いのほか違和感はない。本人も「そんな嫌だという意識はない。むしろやりやすいくらい。(これまでのポジションと)あんまり変わらないと思う。一列下がっただけ。むしろ攻撃するときはサイドに開いて貰える。そんなに違和感はない」と話すなど、右SBのポジションはすでに主戦場になりつつある。

 もちろん守備面という課題はある。しかしそれを差し引いても、50m5秒8を誇る快足を飛ばした攻撃参加には大きな魅力がある。「期待に応えなければいけないと思う。結果を残していけば、次第に信頼も付いてくる。攻撃参加もしつつ、守る場面も出てくるので、臨機応変にやっていければいいかなと思います」。これまでの名古屋になかった新たなSB像を構築する田鍋。次世代SBが新たな風を吹かす。

(取材・文 児玉幸洋)

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