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代表候補合宿でW杯へアピールなるか、柏FW工藤「最終選考で悩ませることができれば」

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[4.6 J1第6節 柏2-1C大阪 柏]

 チケットは完売し、超満員となった日立柏サッカー場で、柏レイソルはようやくホームでのリーグ初勝利を挙げた。試合終了間際に余計な1点を献上したものの、公式戦2試合連続で追いつかれるという“負の呪縛”からは解き放たれた。しかし、勝利の中で一人浮かない顔をしていたのが、エースストライカーのFW工藤壮人だ。「僕に問題があるのか、出すほうに問題があるのか」と首をひねる。

 後半31分に柏がリードを2点に広げると、セレッソ大阪はさらに前がかりになって攻勢に出た。守備陣が体を張ったディフェンスで攻撃をしのぐと、柏はカウンターでC大阪ゴールに迫った。前節・大宮戦(2-2)では2点のリードを追いつかれており、とどめの3点目が欲しかったからだ。両SBとも高い位置をとっていたため、柏攻撃陣の前には広大なスペースが広がっていた。左SB裏のスペースを、工藤は何度も突こうとしていた。

 象徴的だったのは、後半41分にCKから転じたカウンターの場面だ。DF輪湖直樹が左サイドをドリブルで上がると、輪湖とその前にいたFWレアンドロにC大阪の5選手が集中。工藤はゴールほぼ中央でフリーだったが、パスが出ることなく攻守は入れ替わった。「もっと要求していきたい」と、どこまでも納得のいかない様子だった。

 それでも明日7日から始まる日本代表候補合宿に話が及ぶと、前向きな言葉が口をついた。工藤は3月5日のニュージーランド戦に招集されたが、出番はなかった。今回の合宿は、アルベルト・ザッケローニ監督に直にアピールする最後の場になる。「呼ばれている意味は、それぞれ(の選手が)自覚している。緊張感とプレッシャーの中で自分をどう表現できるか。最終先行で悩ませることができれば」。ブラジルW杯のメンバー入りへ――。工藤は改めて決意を固めていた。

(取材・文 奥山典幸)

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