[4.13 J2第7節 千葉0-6湘南 フクアリ]

　昨日が誕生日。4月12日に23歳になったばかりの湘南ベルマーレMF菊池大介は、ある決意を秘めて試合に臨んでいた。誕生日となった昨日、練習場に駆けつけた多くのサポーターから祝福を受けた。「すごくうれしかったですよ。多くの方に誕生日を祝ってもらって。だから今日はゴールを決めて恩返しをしたかった」。

　ゴールへの強い意欲を示していた菊池にチャンスが巡ってきたのは後半5分。右サイドを突破したMF宇佐美宏和のグラウンダーのクロスが、ファーサイドで待つ菊池の下へと転がってくる。右足で合わせたボールは豪快にネットを揺らした。

「右サイドをうまく崩してくれたし、ニアで大槻(周平)くんが飛び込んで相手の注意を引きつけてくれたので、自分のところまでこぼれてきました。しっかり狙うというよりもしっかり当てる意識を持って蹴ったら、良いところに入ってくれました」

　得点直後、菊地はすぐさまサポーターの下に駆け寄ってゴールを報告。きっちりと恩返しを果たした。すると、サポーターはゴールを決めてくれた菊池にさらに恩返し。「ハッピーバースデー」の大合唱を贈って、改めて誕生日をお祝いした。

「得点を決めて少しは昨日のお返しをできたかなって思いましたけど、さらにハッピーバースデーまで贈ってもらって。あれは気持ち良かったし、本当にうれしかった」

　このゴールはサポーターへの恩返しになるだけでなく、自身初となる3試合連続弾ともなった。「3試合連続ゴールは今までなかったし、今日は狙っているところもありました。今年は得点に対する意欲は個人的に強く持ってやっているので、そういう気持ちが連続ゴールにつながっているのかなと感じます。これからも練習から意識して、しっかりやっていきたい」。23歳を最高の形でスタートさせた背番号10はさらなる得点量産を目指す。

(取材・文　折戸岳彦)

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