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開始40秒のFWエドゥー弾で先制のF東京がG大阪を一蹴

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[5.17 J1第14節 F東京3-0G大阪 味スタ]

 J1は17日、第14節を各地で行い、12位のFC東京と11位のガンバ大阪が味の素スタジアムで対戦した。開始3分で2点を挙げたF東京は、その後も高い位置でG大阪からボールを奪い、効果的な速攻を繰り出す。後半7分にFWエドゥーが、この試合2点目のゴールを挙げて勝利を決定づけると、G大阪にチャンスらしいチャンスをつくらせず、3-0で試合は終了。リーグ戦で5試合ぶりとなる勝利を挙げた。一方のG大阪は連勝が2でストップしている。

 F東京は前節の徳島戦(0-0)から先発3人を変更。MF東慶悟、FW渡邉千真、FW平山相太に代わり、MF三田啓貴、FW武藤嘉紀、エドゥーが先発した。一方、G大阪は前節の名古屋戦(2-1)で先発したMF二川孝広をベンチに置き、前節途中出場からゴールを挙げたMF大森晃太郎が2試合ぶりに先発している。
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 F東京はGK権田修一とDF森重真人、G大阪はMF遠藤保仁とMF今野泰幸と計4人のブラジルW杯日本代表メンバーが出場した一戦は、早い時間帯から大きく動くこととなった。開始40秒、F東京は高い位置までボールを運ぶと、MF河野広貴の折り返しをエドゥーが決めて先制点を挙げる。その2分後にもF東京は、ハーフウェーライン付近でボールを奪うと、速攻から武藤が得点を決め、直近のリーグ戦4試合でノーゴールだったことがウソのようなスタートを見せた。

 出鼻を挫かれたG大阪は、ここからボールを支配して反撃の機会をうかがう。7分にはFW宇佐美貴史が強烈なミドルシュートを放ったが、GK権田に阻まれる。同13分にもMF倉田秋が距離のある位置からシュートを放ったが、枠を捉えられない。

 その後はフィニッシュに持ち込めない時間が続いたG大阪だが、前半30分にはCKからDF西野貴治がヘディングを枠に飛ばす。しかし、DF太田宏介のスーパークリアに阻まれると、PA内のギャップにうまく入った倉田が同32分に放ったシュートもGK権田にキャッチされた。前半終了間際にはF東京もエドゥーが自陣からのクリアボールに追いつき、好機をつくった。しかし、武藤のシュートはDFに阻まれ、リードは2点のままで前半を折り返した。

 後半の開始からG大阪はMF阿部浩之に代えて、二川を投入する。しかし、またも先に点を動かしたのは「3点目を取りに行こう」という指示を受けたF東京だった。相手のパスミスをカットしたMF高橋秀人から絶妙のパスを受けたブラジル人FWは、G大阪のDFが寄せてくるより早く豪快なシュートをネットに突き刺した。

 勢いづくF東京は、11分にも太田の直接FKがクロスバーを叩き、そのこぼれ球からの二次攻撃で河野がフィニッシュを放ったが、これもDFにブロックされた。同13分にG大阪はDF岩下敬輔をベンチに下げて、MF岡崎建哉を起用。今野を最終ラインに配置した。パスでのビルドアップがうまくいかないG大阪は、大森や倉田がドリブルで高い位置にボールを運ぶ回数が増える。後半22分には大森が右サイド深くからPA内に折り返しのボールを入れたが、倉田のシュートは枠を大きく越えた。

 F東京は後半23分に三田を下げて、MF東慶悟をピッチに送り出す。対するG大阪は同26分に大森を下げて、FWリンスを起用して交代枠を使い切った。膠着した試合の中で、F東京は32分に河野を下げてMF羽生直剛を投入。同39分にはエドゥーを下げて、FW平山相太を起用した。

 終盤、G大阪は高い位置でドリブルを仕掛けた宇佐美が一人気を吐いたが、最後まで得点の匂いはしないまま試合終了。指揮官の采配が当たり、序盤で得たリードをうまく使ったF東京が中断前最後の試合に快勝している。
(取材・文 河合拓)

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