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内容にもこだわり示す浦和MF柏木「今日はマラソンをした」

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[7.19 J1第15節 浦和1-0新潟 埼スタ]

 背番号8が動けば、新潟の背番号6が後を追う。試合開始直後から、浦和レッズのMF柏木陽介はMF小林裕紀にマンマーク気味に監視され、自由を奪われたかに見えた。しかし、柏木はその状況を逆手に取った。

「マンマークで付かれるのは自分としてもあまり好きではありませんが、前半は良い形でボールに触れていたし、起点にもなれていたと思います。新潟と対戦するときは今日みたいにマンマーク気味につかれますが、だいぶ慣れてきたし、僕に一人食い付けば誰かがフリーになります」

 先制点が生まれた前半16分のシーン。後方から送られたパスに対し、柏木は敵陣から小林を引き連れてボールに近寄って行く。するとトラップするのではなくスルーを選択して、後方に走り込んだMF平川忠亮にボールを預けた。小林を食い付かせたこともあり、平川の前方には広大なスペースが生まれ、縦へとボールを運んだ平川のアーリークロスから決勝点となるオウンゴールが生まれた。

「パスの強さとヒラさん(平川)の走ってくるタイミングを見てスルーを選択しました。後ろのヒラさんが見えたし、トラップして前に出しても良かったですけど、ボールも浮いていてピッチもスリッピーだったので、ヒラさんのスピードを考えたらピッタリ足下に入ると思った」

 鮮やかなスルーで決勝点を導いたが、「要所で自分のプレーを見せられたと思うけど、あまりボールに触れなかったし、相手のプレスが厳しくなる中で段々とラインが下がってしまい、そこから前に出て行くのはしんどかった」と、この試合の出来には納得していない。

 6試合連続完封とJ1タイ記録に並んだことで、「無失点に抑えられているのはチームにとっても良いことだし、勝つことは素晴らしいこと」と語りながらも、「今日はサッカーをしたのではなく、マラソンをした感じです」と守備に追われて走り回った試合を評した。そして、「もっと良い勝ち方をしたい」と結果同様に内容にもこだわりを示した。

(取材・文 折戸岳彦)

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