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シュート1本に封じられたF東京 FW武藤「今日に関しては不完全燃焼」

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[5.16 J1第1ステージ第12節 浦和4-1F東京 埼玉]

 ゴールデンウィークの連戦、さらにその直後に行われた日本代表合宿。その影響は、やはり大きかったようだ。FC東京のFW武藤嘉紀は、前半25分にCKからヘディングシュートを放ったが、シュートはこの1本のみ。特に後半は、ほとんどボールにも絡めないまま、試合終了のホイッスルを聞いた。

「完敗です。今日は」と切り出した武藤は、「立ち上がりの失点は絶対にしてはいけなかった。2点目を取られた瞬間に阿部(勇樹)さんも下がってきて、スペースも与えてくれませんでした。今日は本当に攻撃においても、守備においても、レッズの方が上手だったなと思います」と、1-4というスコアに終わった一戦を振り返った。

 自身のコンディションについては、「言い訳はしたくないです。プレーは、自分の100パーセントを出したので」と話す武藤。それでも、この試合における自身のスプリント回数が25回でチーム2位だったことを聞くと、「25は自分にとって多い数字ではない。今日に関しては不完全燃焼。もっともっと走れたと思うし、決定機もつくらないといけなかった」と、唇をかんだ。

 F東京が勝ち切るためには、やはり先制点を与えてはいけないと武藤は強調する。「東京は、前半を(失点)ゼロに抑えて、後半で相手に走り勝って、カウンター、セットプレーで決める形が多いので、立ち上がりにああやって簡単に2失点してしまうと、そこから力のあるチームを相手にひっくり返すのは難しい。こういう大一番で力及ばなかったのは、非常に残念に思いますが切り替えてやっていくしかない。次の試合から勝ち続けるしかないかなと思います」。

 今シーズン初の2連敗を喫し、1試合消化試合の少ない首位・浦和との勝ち点差は4に開いた。「とにかく、この2連敗を切り替えて、ここから負けがあてはいけないと思います。ここから全部勝ち切るつもりでやる。監督も『今日の負けをプラスの力に変えて、みんなで前を向いて頑張ろう』と言っていたので。チームみんなで前向きになってやっていきたいなと思います」と、武藤は懸命に気持ちを切り替えた。

(取材・文 河合拓)

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