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なぜ、そこに彼がいるのか!? 浦和MF武藤「その瞬間を狙っている」

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[6.27 第1ステージ第17節 浦和 5-2 新潟 埼玉]

 まさに“乗っている男”だ。浦和レッズMF武藤雄樹は、この日2得点の活躍でチームの勝利に貢献。2得点がともに味方のシュートのこぼれ球であり、ラッキーゴールとも呼べそうだが――。

 1-0とリードして迎えた前半35分、MF阿部勇樹が放った強烈なミドルシュートはクロスバーに弾かれた。そして、弾かれたボールに反応した武藤が右足で合わせると、ボールはゴールマウスへと吸い込まれた。

「GKもゴールマウスにいなかったので、しっかり狙ってというより、ボールがはね返ってきたので本当に合わせるだけという感じでした。合わせたら本当に良いところに飛んでくれました」

 そして後半5分の自身2点目は、FW興梠慎三のシュートがポストに2度跳ね返り、走り込んだ武藤がルーズボールを蹴り込んだ。これには興梠も「ポストに2回当たってこぼれているので、多分、武藤の思いが伝わったと思う。乗っている選手には、ああいうのがこぼれてくるので」と“乗っている男”の引きの強さに脱帽した。

 しかし、この2つの場面で共通していることがある。それは、シュートを打った選手にパスを送ったのが、ともに武藤自身だということだ。つまり、武藤は味方にパスを送ったあとにしっかりとゴール前に詰めて、シュートに備えているわけだ。

「ゴール前に入り込むことだったり、こぼれ球を狙うことは自分の中でも常に心掛けています。他の選手がシュートを打つときは僕のマークも外れやすいので、その瞬間はいつも狙っている。気持ちの強い選手にボールがこぼれてくると思うので、これからもそういう気持ちを持ち続けてゴールに向かっていきたい」

 “乗っている男”と簡単には片付けられない。的確なポジショニングや鋭い観察眼、そしてゴールへの強い思いがあるからこそ、武藤はゴールを量産できているのだ。

(取材・文 折戸岳彦)
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