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リオ前最後のJ1で黒星…FC東京 中島&室屋「切り替えてオリンピックでしっかり結果を残したい」

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[7.17 J1第2ステージ第4節 FC東京0-1柏 味スタ]

 リオデジャネイロ五輪のメンバーにとっては大会前最後のJ1。日本の10番を背負うFC東京のMF中島翔哉は、今季初めて先発に名を連ねた。J1での先発は、じつに1年ぶりのことだ。「今日の試合前は五輪のことは考えていなかったです。今日の試合だけに集中していた」と中島は気負うことなく柏レイソル戦に臨んだ。

 前半34分には、この試合最初のチャンスともいえる場面が中島に巡ってくる。MF橋本拳人がドリブルで局面を打開すると、ペナルティエリアに入ったところで中央のFWムリキ、さらに左サイドの中島へとボールが回ってくる。しかし、右足から放たれたシュートはゴールマウスをとらえることができなかった。

「シュートをよりトレーニングして精度を上げていかないといけない。試合でしかつかめない感覚もあるので。それを研ぎすませていければ」。手倉森ジャパンのカギを握るMFは自らに課題を課していた。

「内容では負けていなかったと思う。チャンスでなかなか決めきれない時間が続いた中で、ガマンしきれずに失点してしまったことは今シーズン多いので、それを修正していかないといけない。何かを変えないといけないのかなと思っています」。今季2度目となる連敗に、中島とともにリオ五輪代表に選出されているDF室屋成は唇をかんだ。

 右サイドバックとして先発。マッチアップした柏のFWクリスティアーノをシュート0本に封じ込めた。「監督からもクリスティアーノを絶対に止めないといけないと言われていた。前(右MF)の(橋本)拳人くんと2人で上手く守れていたと思います。けど、チームが勝たないといけない」と敗戦に下を向く。

 後半に1点を追う後半22分からは、DF徳永悠平が抜けた左サイドバックへ。柏の快足ドリブラー、FW伊東純也と激しい1対1の攻防を繰り広げ、伊東にもチャンスらしいチャンスをつくらせなかった。それでも「サイドバックは勝たないと評価されないと思っている」と厳しい表情を崩さなかった。

 日の丸を背負う以上、敗戦に引きずられるわけにはいかない。「切り替えてオリンピックでしっかり結果を残していけるように努力したい」。手倉森ジャパンの背番号2は、約3週間後に迫った五輪本大会へ気を引き締めていた。

(取材・文 奥山典幸)

●[J1]第2ステージ第4節 スコア速報

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