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予想外のボールがきた…浦和MF関根、逆転ゴールは「当たっていない」

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浦和MF関根は1アシストを記録するだけでなく、左アウトサイドで存在感を示した

[9.17 J1第2ステージ第12節 FC東京 1-3 浦和 味スタ]

 前半は苦しめられた。前線から素早くプレッシャーを掛けてくるFC東京守備陣に自由を奪われ、なかなかゴールを脅かす場面を創出できなかった浦和レッズ。しかし後半3分に先制点を奪われて、同13分にFC東京がシステム変更をして守備に重心を置くと、押し込む時間帯が続いた。そして、その中で存在感を示したのが左アウトサイドに入っていたMF関根貴大だった。

「自分の試合の入りが良くなかったし、相手がパワーを持って前から来ていた」という前半は対面するDF室屋成の監視下に置かれて、苦しんでいた。しかしFC東京がシステム変更すると「中盤と最終ラインの間にスペースが生まれたので、プレーしやすくなった」と自慢のドリブルを武器に、相手守備網を切り裂いて好機を生み出した。

 後半26分には左サイドから送ったクロスをFWズラタンがヘッドで合わせてゴールを脅かしたものの、シュートはクロスバーを叩いた。しかし、直後の同32分には「その前のズラにも良いボールを上げられていた。良い感触で蹴れた」と同様に右足から精度の高いクロスを送ってFW李忠成の同点ゴールをお膳立てした。

 さらに後半40分、右サイドを駆け上がったズラタンのシュート性のクロスに対してニアサイドに果敢に飛び込むと、GK秋元陽太が弾いたボールが関根と競り合ったMF東慶悟に当たってゴールマウスに吸い込まれて逆転ゴールが生まれた。

 関根自身は「まったく僕には当たってないです。予想外のボールがきすぎて、『えっ』と思ったら入っていた」と苦笑しつつも、「あそこは前で勝負だと思ったし、それが結果的に得点につながって良かった」と自身の動きが得点に結び付いたこともあって白い歯を見せた。

 絶対に落とせない試合だった。1時間前にキックオフしていた第2ステージ、年間順位でともに首位に立つ川崎Fが大宮に負けたのを「知っていた」からだ。第10節では川崎Fが柏に敗れて勝ち点差を詰めるチャンスがありながらも、浦和も神戸に敗れて勝ち点差を詰められなかった。しかし、今回はきっちり勝ち点3を上積みしたことで「しっかりプレッシャーを掛けられた」。チームは第2ステージ首位に立ち、年間勝ち点も川崎Fに2差に迫っている。

(取材・文 折戸岳彦)
●[J1]第2ステージ第12節 スコア速報

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