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浦和ブッフバルト監督会見要旨

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[12・2 J1最終節 埼玉スタジアム 浦和3-2G大阪]
浦和ブッフバルト監督
「いやー 試合のことはあまりに騒いだから忘れちゃったよ(笑)。試合前の条件は明らかにレッズが優勢。それで選手がかえって神経質になっていた。ゲームスタート時点でミスが多かった。ガンバは昨年の覇者の実力と今年はチャレンジャーという気合。とてもゲームの入りかたはよかった。レッズはサッカーを忘れたようだった。守ろう。守ろう。硬直していた。ボールなしのフリーランニングをまったくしない状態が続いた。ガンバに先制されて一発殴られたみたいに目が覚めてくれた。前半でひっくりかえすことができた。この2対1で優勝がほぼ決まったと思った。

 後半になって早い時間にもう1点取ることができてチームは落ち着いてサッカーをするようになった。前後半通じて選手のチームワークに私がケチをつけることはひとつもない。

 優勝までの11ヶ月の厳しいトレーニング。一人一人の頑張り。そしてチームの力にそれが結集していったことがこの結果になったと思う。一昨年、昨年、そして今年とレッズは進化を続けた。レッズのいいところを具体的に例としてあげる。控えの選手が自分を磨くことをどんなに試合に出なくても怠らない心構えだ。酒井選手は出番がなくても決して自分磨きを怠ることはなかった。GKについて私は二人の代表キーパーがレッズにはいると言ってきた。実力がある選手が控えになることの辛さによく耐えてくれたと思う。

 選手はチームの中での役割を理解して自分が自分で考えてやらなくてはいけないことを責任を持ってやってくれた。選手それぞれに個々に目標がある。その目標を捨てるのではなくチーム優勝を優先して献身的な働きをしてくれたと思う。

 来年はアジアのチャンピオン目指して頑張って欲しい。レッズはアジアチャンピオンにチャレンジできる基礎を固めたと思う。もちろんリーグでの優勝争いに常に絡むことはこのチームの義務となった。今日から3日くらいは多いに優勝を喜びたい。

 今年一年を振り返るとハーフタイムに大声をはりあげて怒ったこともある。思い出すことはたくさんあるが一つだけこのチーム、この優勝で自信を持っていえるのは敗戦のあとのチームのコミュニケーションだ。出来が悪くて負ける。なぜ負けたのかをスタッフと選手が考える。何が悪かった? 何を改善しなくてはいけない? それを明確にしてチームとして改善していった。これが大きかったように思う。

 私は選手としてレッズに12年前にきた。変わらない浦和の町。サポータ―。サッカー好きの町の雰囲気など。浦和は私の第二の故郷となった。一方、犬飼社長(当時)のおかげで練習場は素晴らしいものに変わった。スタジアムも埼玉スタジアムに変わった。レッズランドができた。ユースのシステムも確立した。プロフェッショナルなクラブとしてのインフラが出来上がったという感じがする。

 僕にはサッカー取ったら何も残らない。これからもサッカーの監督をやっていきます。日本の皆さんありがとう」

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