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浦和での2年間は「誇り」…“ラストマッチ”終えたリカルド監督「少なくともチームに何か貢献できたと思っている」

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浦和でのラストマッチとなったリカルド・ロドリゲス監督

[11.16 親善試合 浦和 4-2 フランクフルト 埼玉]

 浦和レッズでのラストマッチが終わった。2017年に来日したリカルド・ロドリゲス監督は、徳島ヴォルティスで4シーズン指揮を執り、J2優勝、J1昇格を果たして21年に浦和の監督に就任。2年の在籍期間で天皇杯、富士フイルムスーパー杯の2つのタイトルを手にし、今季限りでチームを離れる。

 21年から22年と年を跨いで2冠を達成した浦和。昨季のJ1王者・川崎フロンターレを破っての船出にサポーターが寄せた期待も大きかった。しかし、そんな思いを背負って迎えた新シーズンは、開幕から4戦未勝利となると苦しい1年に。中位に停滞するチームに、サポーターの希望は次第にカップ戦でのタイトル獲得となった。

 ただ、2連覇を目指した天皇杯では、J2のザスパクサツ群馬に敗れ、3回戦で姿を消すと、ルヴァン杯では、セレッソ大阪にホームで敗北を喫して準決勝敗退。唯一、昨季の“財産”でもあったAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で決勝進出を果たした指揮官だったが、10月31日にクラブから今季限りでの契約解除が発表されていた。

 リカルド監督のラストマッチとなった『さいたまシティカップ』。『ブンデスリーガジャパンツアー2022』で日本遠征中のフランクフルトを本拠地・埼玉スタジアム2002に迎えての一戦だった。指揮官が「非常に良い結果」と振り返った試合は、20日に開幕を控えたカタールW杯で主力を欠くフランクフルトに対して主導権を渡さず、4-2で勝利。結果以上に内容で圧倒した。

「戦術的なところで言うと、相手のDFに対してどこで剥がして優位性を作っていくか、2ボランチのところを上手く使いながら剥がしていく。そして、その中で相手の嫌なスペースを突いていく。彼らが我々を止めるのが難しい状況というのが作れていたと思う。前後半で2点ずつ取れたし、それだけじゃなく、ポストに当たるシーンや決定的な場面、そこまでに至るチャンスを多く作れた」

 苦しんだシーズンの最後。そして、自身の最後を勝利で飾った指揮官は、「ここまで頑張って戦ってくれた選手たち、携わってくれた方々すべてに感謝している」と語ると、「少なくともチームに対して何か貢献できたと思っている。タイトルであったり、若手選手と一緒に戦っていきながら成長していったというところを残せた」と2年間を振り返る。

「来年以降タイトルを獲るチャンスであったり、ACLのタイトルを争えるまで進めることができたということは誇りに思っている」。そのように胸を張ったリカルド監督は最後に、「クラブ、それからサポーターからは常に熱い応援、愛情を感じている」と感謝を伝え、日本語で「ありがとう」と笑顔を見せて会見場を後にした。

(取材・文 成田敏彬)
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