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浦和、聖地駒場で今季初白星!! 安居海渡の劇的J初ゴールで決勝点

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MF安居海渡が決勝点

[3.4 J1第3節 浦和 2-1 C大阪 浦和駒場]

 J1リーグは4日、第3節を各地で行い、浦和レッズセレッソ大阪に2-1で勝利した。途中出場で今季初めてピッチに立ったプロ2年目のMF安居海渡が終盤に劇的な決勝点。開幕節から未勝利同士の対戦で待望の今季初白星を手にした。

 埼玉スタジアム2002が芝生張り替え工事中のため、浦和駒場スタジアムで20年ぶりのホーム開幕戦。浦和は前節の横浜FM戦(●0-2)から先発1人を入れ替え、FWブライアン・リンセンに代わってFW興梠慎三を起用した。対するC大阪は前節の福岡戦(●1-2)から4人を変更。GKキム・ジンヒョンとDF鳥海晃司が今季初出場を果たし、DF山中亮輔とMF鈴木徳真も起用された。[スタメン&布陣]

 最初の決定機は浦和。前半8分、裏に抜け出したDF酒井宏樹がそのままエリア内に攻め込むも、シュートは打ち切れない。C大阪も同10分、エリア外で受けたFWレオ・セアラがミドルシュートを狙い、相手に当たったボールがゴール右上に向かうも、惜しくもクロスバーに弾かれた。

 浦和は22分、安定したビルドアップから興梠のポストプレーで攻め込み、作り直して右サイドに展開。ショルツのクロスにMF伊藤敦樹が頭で合わせたが、キムの正面に飛んだ。対するC大阪は浦和のプレッシングに苦しむ時間も続いたが、キムに戻してうまくかいくぐり、同27分にはレオ・セアラが惜しいシュートを放った。

 浦和は前半28分、GK西川周作を起点としたビルドアップから中央を小気味よくつないで決定機。FWダヴィド・モーベルグのワンタッチパスに抜け出したMF小泉佳穂が左足で狙ったが、フリーで放ったシュートは枠を外れた。同30分にも浮き球に抜け出した興梠がペナルティエリア右を打開し、折り返しのパスにDF明本考浩が反応したが、シュートは左に外れ、興梠もオフサイドだった。

 そうして迎えた前半33分、ボールを握られていたC大阪が試合を動かした。西川からのロングキックに対してDFマテイ・ヨニッチが果敢に飛び出し、ヘディングで前に押し出すと、これを受けたMF為田大貴が左サイドを突破。鋭いクロスがファーサイドに向かうと、カバーリングに入った浦和MF岩尾憲に当たったボールがゴールマウスに吸い込まれ、オウンゴールとなった。

 なおも攻めるC大阪は前半39分、MFジョルディ・クルークスの右CKにヨニッチが反応。高い打点で放ったヘディングシュートがゴール右隅を突いたが、これは西川の右手一つでのスーパーセーブに阻まれた。浦和は同42分、分厚い攻撃からMF大久保智明がエリア右のポケットに侵入し、折り返しのパスをモーベルグが左足一閃。これも決定的だったが、ゴール右上に外れた。

 浦和は後半に入ると小泉が大久保とポジションチェンジし、積極的にボールをつないで敵陣で試合を進めると、5分には右CKから興梠が惜しいシュート。C大阪も6分、FW上門知樹からの落としを受けたDF毎熊晟矢が左足で狙うも、枠を外れた。浦和も7分、酒井の斜めのパスに抜け出した興梠のシュートは枠を外れた上、オフサイドの判定も下され、互いに決定機を活かすことができない。

 それでも後半15分、優勢が続いていた浦和がついに試合を動かした。右サイドで受けた酒井がペナルティエリア内にスルーパスを送り込むと、興梠が絶妙なタイミングで反応。鳥海に倒されてPKを獲得した。キッカーは名手DFアレクサンダー・ショルツ。冷静にゴール右に沈め、浦和が同点に追いついた。2試合無得点だった浦和はこれが今季初ゴールとなった。

 対するC大阪は後半20分、左サイドからのクロス攻勢を仕掛け、2度続けてショルツのヘディングに押し返されたが、再びこぼれ球を拾った為田が右足でクロスを配球。ファーサイドで待っていたレオ・セアラがワンタッチで押し込んだ。だが、ここでVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が介入。オフサイドがあったとしてゴールは認められなかった。浦和は直後、モーベルグに代わってMF関根貴大を入れた。

 C大阪は後半27分、レオ・セアラ、上門、クルークスを下げてMF香川真司、MF中原輝、FW加藤陸次樹を投入。浦和もそのタイミングで興梠に代わってリンセンを投入した。直後、浦和は小泉が果敢に左足ミドルシュートを放つも枠外。同29分には酒井が右サイドを突破し、DF山中亮輔からのバックチャージを受けたが、主審・副審ともにファウルを取らず、スタジアムからは怒号が飛んだ。

 浦和は後半32分、小泉と大久保に代わって安居とDF荻原拓也が送り込まれ、いずれも今季初出場。同35分には左を攻め込んだ荻原の折り返しに伊藤が左足で合わせたが、これも左ポストを弾いた。

 それでも後半39分、ついに浦和がこじ開けた。ショルツからの縦パスをリンセンがそらし、関根が浮き球をうまく収めて中央に流すと、これに反応した安居が右足一閃。冷静にコントロールしたシュートをゴール右隅に流し込んだ。安居はこれがJ1リーグ初ゴール。聖地・駒場の大声援を浴びた。

 満員の浦和サポーターから圧巻のチャントが鳴り響く中、試合はそのままタイムアップ。浦和がホーム開幕戦で鮮やかな逆転劇を披露し、今季初勝利を手にした。対するC大阪は2連敗。開幕から3試合勝ちなしとなった。

(取材・文 竹内達也)
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