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知将・渡邉晋監督の“大胆采配”的中! 山形が上位東京V撃破で9戦ぶり白星&連敗を8でストップ

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山形を率いる渡邉晋監督

[4.22 J2第11節 東京V 1-2 山形 味スタ]

 J2第11節が22日に行われ、21位モンテディオ山形は敵地で3位東京ヴェルディに2-1で勝利した。9試合ぶりの白星をつかみ、連敗を「8」でストップ。東京Vは今季初の2連敗を喫した。

 山形の渡邉晋監督はピーター・クラモフスキー前監督の解任に伴い、5連敗中だった今月初めにコーチから昇格。そこからミッドウィークを挟む3連戦に臨み、連敗はクラブワーストの「8」に伸びた。

 それでも徐々に好転の兆しが見え始めていた新生山形。指揮官は今節の東京V戦で就任後初めて1週間の準備期間を得ると、連敗脱出に向けて手を打ってきた。

 まずは正守護神だったGK後藤雅明に代え、プロ6年目で公式戦デビューとなる元東京VのGK長谷川洸をスタメン起用。基本フォーメーションは従来の4-2-1-3だが、最終ラインは右からDF喜岡佳太、DF西村慧祐、DF野田裕喜とセンターバックタイプの3選手を並べ、左サイドバックにはDF山田拓巳を2試合連続で配置した。

 攻撃時は後ろを3枚に設定し、山田を左ウイングバックに上げる可変システムを採用。肝となる役割を任された山形一筋15年目の33歳DFは、いきなり期待に応えてみせた。

 最後尾のGK長谷川も絡んだパスワークから西村が縦にボールを送り、自陣の右サイドで受けたMF田中渉がドリブルで前進。複数の相手を引き付けてスルーパスを出し、フリーのFWイサカ・ゼインが早いタイミングでクロスを入れる。中央のFW藤本佳希は合わせられないが、猛烈なスプリントでファーに飛び込んでいたのは山田。左足のシュートでGKマテウスの股を抜き、今季初ゴールを挙げた。

 前半14分には山田が左サイドからクロスを送り、藤本が落としたボールにFW後藤優介が反応。ペナルティエリア左で左足を振り抜くも、GKマテウスに触られたシュートは左ポストに嫌われた。

 リード後は東京Vに攻め込まれるシーンが増えたが、ここでセンターバックを3枚並べている効果が出る。GK長谷川を含めた粘り強いディフェンスでピンチをしのぎ、無失点で前半を終えた。

 ホームの東京Vはハーフタイム明けから修正をかけ、より攻勢を強めていく。後半6分には山形にアクシデントがあり、山田が負傷交代。同ポジションには、今季初めてベンチに入ったDF吉田泰授が起用された。

 その後も東京Vがペースを握る中、後半11分に途中出場のMF北島祐二がゴールに背を向けてボールを受け、右足でオーバーヘッドシュート。惜しくも左ポストを直撃した。

 失点を免れた山形は後半24分に大きな追加点を奪う。再びGK長谷川も絡んだパスワークで前にボールを運び、田中が相手の背後を突くスルーパス。走り込んだ藤本のシュートはGKマテウスに阻まれるが、ゴール方向へ流れたボールを自ら押し込み、今季初得点を記録した。

 しかし、上位に位置する東京Vも意地を見せる。後半35分にペナルティエリア右に進入したMFバスケス・バイロンが吉田に倒され、PKを獲得。同36分にキッカーを務めた北島が右足でゴール右に決め、1点差に詰め寄った。

 山形は終盤に度重なるピンチを迎えたが、GK長谷川やDF陣を中心に最後まで2点目を許さず。長いトンネルを抜け出し、渡邉監督体制初の白星を手にした。

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データ提供:Opta
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