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水戸来季加入の中央大2選手が会見…名古屋U-18“黄金世代”主将・牛澤健、“古橋亨梧”ルートの小兵ドリブラー・山崎希一

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DF牛澤健(左)とMF山崎希一

 水戸ホーリーホックは23日、来シーズンの加入が内定している中央大の2選手、DF牛澤健(4年=名古屋U-18)とMF山崎希一(4年=興國高)のオンライン会見を行った。

 高校時代から頭角を現した2選手は、中大で初年度からリーグ戦に出場してきた。昨年から就任した宮沢正史監督体制でも主力として活躍。昨シーズンには3年ぶりの1部復帰を決めた。

 宮沢監督は2選手の印象を語る。牛澤について「責任感のある真面目で負けず嫌い。守備のところで体を張り、ゴールを守れる選手。攻撃でも技術が高く、ビルドアップ能力が高い。攻撃の起点となったチームを動かせる」と評価。また、山崎については「内に秘めた負けず嫌いなところがあるサッカー小僧。キレのあるドリブルで、ゴールやアシストができる」と特徴を挙げた。

 一方、水戸の西村卓朗ゼネラルマネージャーは獲得の理由を明かす。牛澤について「近年少し課題があった後方からのビルドアップを、彼の能力で解決できるのではないかと期待している。誰を前向きにしてボールを入れていくのか、前進させるビジョンを持っている」と評する。DFとしては大きくはない177cmという身長には逆に期待を寄せる。「守備に関してもポジショニングや予測のところで賢い。また、ある種期待するところは、サイズ的にJリーグの中でも大きくはない。彼のようなサイズでもやれるということを証明してもらいたい。それでプロの見方やポジションの要素が見直されるきっかけになるかもしれない。それくらい期待している」と語った。

 また、西村GMは山崎について攻撃面で期待を口にする。「非常に戦える選手。ボールを持ったときにゴールに向かっていける。チームに勢いをもたらすことができる。対人の局面で勝って、有利な展開にできるとチームにとって非常にアドバンテージ。狭いエリアでプレーすること、ボールを受けることを厭わない。練習参加したときのトレーニングマッチで、暑い環境だったが、ものすごくインテンシティーが高く運動量も多かった。近代サッカーの中でも非常に生きる」。そのプレーを目の当たりにし、獲得を決めたようだ。

 牛澤は、名古屋グランパスU-18時代に日本クラブユース選手権(U-18)大会、Jユースカップで2冠を達成した名古屋U-18“黄金世代”の主将だ。参考にする選手はセルヒオ・ラモスやカルレス・プジョル、チアゴ・シウバといったCB。またカゼミーロのような相手の潰す選手からも影響を受けているという。名古屋U-18での活躍を経て、中大に進学した。ユース時代からの成長に「パワー」を挙げる。「ユースのときとは違い、パワーのある相手への対応の仕方は一番成長した」。Jの舞台で成長を示すつもりだ。

 山崎は「ドリブルばかりやっていた」と大学4年間を振り返る。「狭いエリアでプレーするのは得意ではなかったけど、中央大のサッカーをやっていく中で、狭いエリアでもボールを失わずにプレーできるようになった」。ドリブラーの意識高く、参考にする選手はリオネル・メッシやネイマール、サイズが似ているロレンツォ・インシーニェ。「タイプは違うけど、(アンドレス・)イニエスタ選手も参考にしている」と語った。

 ともに2001年生まれで、来年のパリオリンピックを目指す世代。牛澤はユース時代の1個上の先輩に菅原由勢や藤井陽也といったA代表経験者がいる。「ジュニアユース、ユースと近くで見ていた。ものすごく刺激になっていて、負けたくない思いもある」。そして、ようやくプロという同じ土俵に立つ。「まずは自分が活躍して、チームの勝利に貢献して、オリンピック代表だったり、日本代表に入っていきたい」と目標を掲げた。

 山崎は興國高から中大、そしてJ2リーグでプロキャリアをスタートさせる。FC岐阜の初年度でフル稼働し、ヴィッセル神戸、そしてセルティックとステップアップを果たした日本代表FW古橋亨梧と同じルートだ。山崎も「古橋選手の例はすごく馴染みがある」と自身を重ねる。活躍を続けて「後々の日本代表に選ばれるようになりたい」と意気込みを口にした。

(取材・文 石川祐介)
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石川祐介
Text by 石川祐介

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