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大分がアウェーで先勝:ナビスコ杯(F東京vs大分)

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[7・2 ナビスコ杯準々決勝第1戦 F東京 1-2 大分 味スタ]

 ナビスコ杯は2日、8強が激突。準々決勝第1戦4試合が行われた。いずれもグループ2位ながら成績上位で決勝トーナメントへ駒を進めてきたFC東京と大分トリニータとの一戦は、大分がMFエジミウソンの決勝ゴールで2-1で先勝した。第2戦は8月6日に行われる。

 4-4-2の布陣をとるF東京は1-1で引き分けたリーグ戦千葉戦(6月29日)から先発7人をチェンジ。MFエメルソン、FWカボレ、MF羽生直剛はいずれもベンチスタートとなった。GKは塩田仁史。DFは右から新人DF椋原健太、茂庭照幸、吉本一謙、徳永悠平。中盤中央は梶山陽平と浅利悟が務め、右MFは石川直宏、左MFには栗澤僚一が入った。2トップは平山相太と赤嶺真吾が組んだ。
 一方の大分は右MFに入った藤田義明を除くと全て1-0で勝った神戸戦(29日)と同じメンバーだった。GKは西川周作、3バックは右から深谷友基、森重真人、上本大海。中盤にはホベルト、エジミウソンの両外国人MFが底の位置に入り、トップ下が19歳のMF金崎夢生。両ワイドは右が藤田で、左が鈴木慎吾。2トップは前田俊介とウェズレイが組んだ。

 ホームのF東京は前半1分に赤嶺からのパスを受けた平山が強烈な左足シュート。その後、精力的に中盤へ下りてボールを受けていた190cmのFWを基点に右SBの椋原や石川が攻撃を展開していった。10分にはショートパスをつなぎ、最後はゴール前に飛び込んできた椋原が右足を振りぬく。一方の大分はエジミウソンを基点に攻撃を仕掛けるが、2分に森重が放ったヘディングシュート以降はミスが多く、シュートまで持ち込めないまま時間が経過した。それでも28分、大分は芸術的な一撃で試合を動かす。中央右、PA付近の前田が、自らに入ったパスのこぼれ球に素早く反応。浮き球を左足ジャンピングボレーで合わせると、ボールはゴール左隅へと吸い込まれた。
 だが椋原の右サイドからの突破、そして平山のFKがゴールを捉えるなど、ゴールチャンスをつくっていたF東京は前半ロスタイム、ショートパスで中央から相手DFを崩し、最後は平山のスルーパスに走りこんだ石川が同点ゴールを流し込んだ。

 1-1で突入した後半、ポゼッションで上回るF東京が優勢に試合を進める。後半8分に投入したMFエメルソンがスピードあるドリブルで相手DFを切り崩し、数的優位を作り出した。そして19分にはFWカボレもピッチへ送り込みゴールをもぎ取りにいく。24分にはエメルソンが左サイドを独走。ラストパスにカボレが飛び込むという決定機も作り出した。
 だが、試合をものにしたのはアウェーの大分だった。25分に金崎のグラウンダーの右クロスにウェズレイが反応。26分には左サイドから中央へ切れ込んだウェズレイが決定的なシュートを放つなどカウンターから鋭くF東京ゴールへと迫った。そして38分だ。金崎のラストパスをエジミウソンが右足でゴールへ流し込み、試合に決着をつけた。

(取材・文 吉田太郎)

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