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“主役”中村俊輔がFKだけで3発&合計6ゴール!! 引退試合で超豪華レジェンド共演

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MF中村俊輔が5ゴール

[12.17 中村俊輔引退試合 横浜FC 3-6 J-DREAMS ニッパツ]

 元日本代表MFで横浜FCコーチの中村俊輔の引退試合『SHUNSUKE NAKAMURA FAREWELL MATCH』が17日、ニッパツ三ツ沢球技場で行われ、横浜FCの選手・OBで構成された「YOKOHAMA FC FRIENDS」と日本代表経験者で構成された「J-DREAMS」が対戦した。両チームで45分間ずつピッチに立った俊輔の左足はいまも健在。直接FKだけで3ゴール、合計6ゴールを決める大活躍を見せ、数々の超豪華レジェンドが並び立つ華試合を彩った。

 昨季限りで現役生活に幕を閉じた中村俊輔の引退試合。俊輔は前半に横浜FCでプレーし、2トップのFW城彰二とFW久保竜彦、現在は他クラブでプレーするMF齋藤功佑(東京V)、MF瀬古樹(川崎F)と共演した。J-DREAMSはGK川口能活がゴールを守り、JFA専務理事のDF宮本恒靖、DF中澤佑二らが俊輔と対峙。MF小笠原満男、MF稲本潤一(南葛SC)ら錚々たるメンバーが名を連ねた。

 試合は前半4分、俊輔からのサイドチェンジを受けた城が左サイドでボールを受けると、J-DREAMSはスライディングで応戦。ゴール左斜め前でファウルがあり、横浜FCがFKを獲得した。俊輔がキッカーの位置に向かう中、ここで“前半3分”にちなんだセレモニーを実施。今回のメンバーに名を連ねていた故・松田直樹に会場全体から拍手が送られた。

 プレーが再開され、大歓声の中で俊輔のFK。J-DREAMSはフィールドプレーヤー全員が壁に入ったが、俊輔はその上を越えるコースを狙い、鋭いシュートがゴール左上隅を襲った。これに川口が横っ飛びで反応し、なんとかかき出したように思われたが、ギリギリでゴールイン。俊輔が代名詞のFKで先制ゴールを奪った。

 続く前半14分には、同じくメンバーリストに入っていた故・奥大介氏に拍手を送るセレモニーを実施。その後も横浜FCが攻め続け、同15分には俊輔のスルーパスに抜け出した齋藤のクロスから久保が惜しい左足シュートを放った。一方のJ-DREAMSも同20分、DF加地亮のクロスを起点に稲本が決定的なシュート。だが、これは枠を外れた。

 前半22分、横浜FCは再び城がゴール右斜め前でファウルを受け、FKを獲得。俊輔の得意なコースだったが、ゴール右隅を狙ったシュートは中澤のヘディングブロックに阻まれた。さらに同25分にも俊輔がミドルシュートを狙い、これを中澤がスーパーブロック。横浜FCサポーターからはブーイングが送られた中澤は自身の愛称「ボンバー」と背番号22をアピールし、これに応えていた。

 それでも前半27分、横浜FCはMF佐藤謙介(山口)とMF松浦拓弥(FC大阪)がテンポの良いパス回しで崩すと、俊輔がゴール前へ。目の前には中澤がまたしても立ちはだかったが、華麗なダブルタッチでかわして右足で流し込み、2点目を奪った。さらに同39分、佐藤がMF福西崇史に倒されてファウルを得ると、俊輔が再びキッカーを担当。鋭い縦回転シュートでゴール右隅に叩き込み、前半だけでハットトリックの大活躍となった。

 一方のJ-DREAMSも交代出場選手が勢いを持ち込み、前半43分にはDF長友佑都(FC東京)のクロスからFW大久保嘉人がヘディングシュート。だが、これは枠を外れ、長友が大久保に檄を飛ばした。それでも前半45分、MF中村憲剛の左CKに対し、川口がまさかの攻撃参加。最初のヘッドはGK竹重亜希彦のスーパーセーブに阻まれたが、憲剛は2度目もピタリと合わせ、ヘディングシュートで1点を返した。

 後半は俊輔がJ-DREAMSでプレーし、FW高原直泰、大久保、憲剛、長友らと共演。すると4分、中央でパスを受けた俊輔がシュートを狙い、一度はGK南雄太に阻まれたが、跳ね返りからの二次攻撃で再び左足シュートをゴール右隅に沈め、俊輔の4ゴール目でJ-DREAMSが1点差に詰め寄った。

 さらに直後、俊輔は大久保からの浮き球パスに左足ボレーで合わせ、惜しくもクロスバーに直撃したがスタジアムを沸かせる。同7分には中盤から果敢なオーバーラップを見せた福西が大久保、高原との細かいパス交換からゴール。元日本代表選手たちの技術も見られ、3-3となった。

 後半14分、大きなサイドチェンジを受けた長友がゴール前にフリーで攻め上がり、中を見ながらシュートを狙うも、ボールは大きく右外へ。期待が高まる中でのシュートミスにはスタジアムから大きなため息が上がり、俊輔も苦笑いでピッチに倒れ込んだ。

 後半17分にはJ-DREAMSが一気に選手交代。MF遠藤保仁(磐田)、MF小野伸二(札幌)、DF三都主アレサンドロ、DF田中マルクス闘莉王、DF内田篤人が投入され、俊輔と豪華な共演が実現した。そして同22分、J-DREAMSがゴール前でFKを獲得すると、キッカーの位置には遠藤と俊輔。後ろからは内田がiPhoneを構えて動画を撮影する中、俊輔がゴール右隅にシュートを突き刺し、FKだけで3点目、試合を通じて5点目となった。

 さらに直後、J-DREAMSは左サイドを攻め上がった三都主が相手のハンドを誘ってPKを獲得し、キッカーの俊輔が左に決めてゴール。だが、三都主がペナルティアーク内に入っていたとして蹴り直しとなると、俊輔の2度目のキックは枠を外れ、追加点とはならなかった。それでも後半37分、FW柳沢敦のポストプレーから三都主が決め、スコアを5-3とした。

 ビハインドとなった横浜FCは後半42分、FW渡邉千真(松本)がゴールに迫るも、GK曽ヶ端仁のスーパーセーブに阻まれる。一方のJ-DREAMSは同44分、俊輔のミドルシュートが枠を外れたが、同45+1分に俊輔が完璧なミドルシュートを今度こそ叩き込み、追加点。そのままタイムアップを迎え、J-DREAMSが6-3で勝利した。
ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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